スマートフォン版へ

【京成杯予想】難解な明けの3歳戦 新馬組がカギを握る

  • 2024年01月12日(金) 18時00分

通用の傾向がある新馬組 今年のメンバーの評価は


 京成杯は重賞にしてはハードルの低いレースという印象があるが、そのぶん狙ってくる馬の数も多く混戦だ。新馬組がいきなり通用する傾向があるので、その点は意識しておきたい。

 バードウォッチャーはその新馬組、かつ母アパパネの良血で人気になりそう。新馬初戦を勝ち切らないことも多い国枝厩舎ながら、きっちり勝ってきた面も評価できる。ただ東京に合ったタイプという印象もあり、中山替わりは克服すべき課題だ。
 
 グローリーアテインも新馬組。こちらは本来適性外の上がり勝負をなんとか勝ち切ってきたという印象。中山替わりでさらに能力が発揮できればよいのだが、ヴィクトワールピサ産駒は芝2000mだと東京>中山。父が皐月賞馬なのに不思議な話だが、そこは少し気になる。
 
 ニシノフィアンスも新馬組だが中2週という点、スローを逃げ切ってクビ差というあたりで評価しづらい。配当を追求するにしてもグローリーアテインのほうを取りたい。

 バードウォッチャーと並ぶ人気になりそうなのがアーバンシック。前走2000m組はこのレースの良いパターンだし、母の父がこのコースと相性の良いハービンジャー。今をときめくスワーヴリチャード産駒でもあり、人気でも嫌わず買い目には入れたい。

 ジュンゴールドも2連勝で上位人気になりそう。二戦とも着差をつけてきたので、その点も評価されそうだ。今回はハナを切るということはなさそうで、その一方速い上がりで勝負できるタイプではない。無理に行く必要はないが、スタートを決めて好位は取りたい。

 ハヤテノフクノスケは2000mで二走し、ともに好位からの競馬でセンスあるところを見せている。今回もその長所を生かして粘りたいが、時計が速くなるとやや不安だ。

 ダノンデサイルはセレクトセール時にかなり良く見せていた馬。母の父がエーピーインディ系という点だけ気になっていたが、無事に勝ち上がって重賞でも好走した。晩成タイプだと思うので、ここからさらに良くなる余地はある。

 葉牡丹賞からは4頭、当時の2〜5着馬がエントリー。当時、それぞれがクビ差なので本質的な差はないが、単純に先着してきたという点でマイネルフランツ、4頭の中で当時人気最上位、かつ道中位置が同じあたりだった残り2頭に先着したという点でレイデラルースを評価したい。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング