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【中山記念予想】GI実績馬や海外目指す実力馬を狙うのがセオリーだが…

  • 2024年02月23日(金) 18時00分

意外に混戦? 特定条件で絞り辛いメンバー構成


 中山記念はGI常連の明け4歳馬や、ドバイへのステップにここを使う馬が強い。ただ今年はそういう特定の条件で割り切れない面がある。

 ソールオリエンスはその実績から人気になって当然だが、一気に1800mへの短縮、そしてもともと差し追い込みタイプという点が不安でもある。このレースは好位で進められるタイプが強い。むろん無印にはできないが、有馬記念ではじめて大敗を喫した後でもあり、慎重に扱いたい。

 マイルCSではエルトンバローズが最先着馬。GIIで1800mならある程度前付けできるだろうし、安定感も評価できる。あとはこのレースの前走GI組が意外に人気順通りにはこないというジンクスに勝てるかどうか。

 前走GI組で今回そこまで人気にならないという点ではソーヴァリアントを推したい。マイルCSは完全な差し競馬だったのでノーカウントにしてもよいだろうし、脚質に自在性があって3〜4番手あたりという選択肢もある。昨年は1番人気を裏切ったが、+12キロでキャリア最大馬体重という事情もあった。

 マイルCSではレッドモンレーヴもある程度人気になりそう。距離は問題ないと思うのだが、オープンに上がってからはすっかり追い込み馬になってしまったので、ソールオリエンスと同様差し遅れが怖い面はある。

 ヒシイグアスは昨年の覇者だし、GI好走歴を考えると格上の立場。香港カップ3着ももちろん良いのだが、なぜか香港カップ→中山記念は繋がらないという事情がある。過去10年に4頭いて、1、1、3、2番人気で6、6、7、11着。たかだかサンプル4頭の話なので無視することもできるが、上位人気の馬ばかりだったことを考えると少し気になる。

 マテンロウスカイは広いコースや外回りコースのほうが良いような気もするが、逃げも含めて前に行く選択肢があるのはよい。作戦がツボにはまると勝ち切りまであるタイプの人馬だ。

 中山金杯からは3、4着馬が出走。GII・GIII組は前走で3着以内だとここでもそれなりに好走している。マイネルクリソーラは基準を満たすし、ボーンディスウェイも僅差の4着ならまだチャンスはある。ともにヒモ馬としては検討可能だろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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