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【阪神大賞典予想】適性より格の阪神大賞典

  • 2024年03月12日(火) 12時00分

過去10年の勝ち馬はすべて前走重賞組


 阪神大賞典は3000mという特殊な条件なので長距離適性が重要だと思われがちだが、実際には「格」のほうが重要なレースだ。

 過去10年の勝ち馬はすべて前走重賞組で、しかもGIIIから来た馬は1頭だけ。それも中山金杯から来たディープボンドで、ダイヤモンドS組ではない。残る9頭のうち3頭がGII組、6頭はGI組で、さすが別定GIIという感じになっている。

 前走オープン特別以下から来た馬は[0-2-2-25]で、万葉S組は[0-0-1-6]、松籟S組は[0-1-0-5]だ。しかも松籟S組の2着は同レースが2400mだったときのトーセンカンビーナである。

 先述したGII組にしてもトータル[3-1-3-26]で7頭が馬券に絡んだうち6頭は2400m以下のGIIから来た馬で、ステイヤーズSから来たのは22年2着のアイアンバローズだけだ。

 今年の阪神大賞典は登録馬15頭のうち6頭が前走3000m以上だが、このタイプはここまで説明した通り、適性で格をひっくり返すのは容易ではない。日経新春杯の1、2着馬か有馬記念組のディープボンド、久々でも前走が天皇賞(春)のシルヴァーソニック、この4頭が筆者個人の現時点における◎○候補だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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