一瞬だけ「障害に乗ってみようかな」と思ったけど……やっぱやめとくわ(笑)

──先週土曜日のグレアミラージュは9着。直線でだいぶ盛り返しましたね。

小牧　ちょっと展開が向かんかったね。途中でペースが落ちたから、ちょっと乗りづらかった。もうちょっと前が行ってくれたらいいんやけどなぁ。あと、ゴール前でまた外に張って。

──ああ、パトロールを見て、追いづらそうだなと思いました。

小牧　そうやねん。ちょっと追いづらくなった。でも、以前は一番最後を走ってくることもあった馬やから。そういうことはなくなったし、今回は休み明けやったしね。

──もともと使いつつよくなってくるタイプですものね。

小牧　うん。だから次はもっと走れると思うわ。

──さて、最近の出来事について。どんな1週間を過ごされていましたか？

小牧　今日はね、午前中に京都でトレーニングがあったんやけど、朝は朝で調教に出ていたから、大急ぎで京都に向かって。今終わったところやねん。

──あら忙しい。

小牧　笹田厩舎にいる元ジョッキーの岸(滋彦)くんが、持ち乗り助手から厩務員になったんですわ。だから今、乗り手が足りなくて。今日も乗ってきたけど、最近はずっとカッコヨカの調教に乗ってます。

──そうでしたか。

小牧　レースには乗れなくても、調教に乗ることは自分の体のためにもなるからね。一生懸命乗ってますよ。やっぱり体は常に動かしておかなと思うし、実際よう動いてるよ。昨日はホットヨガに行ってきたわ。月曜日なのに(笑)。

──ホットヨガ、続いてますねぇ。もう10年くらい？

小牧　そうかも。もうベテランやで。昨日はお酒が抜け切らん状態で行ったから、もうしんどくて。あまりにも苦しいから、珍しく途中でスタジオを出たわ。

──チャレンジャーですね(笑)。

小牧　反省したわ(苦笑)。日曜日はね、久しぶりに曾和先生と会って。曾和家と僕と嫁さんと、曾和先生の誕生日会をしたんですわ。

──曾和先生、79歳になられたんですね。お元気でしたか？

小牧　元気ですよ。相変わらず、馬の話が大好きでね。「60歳までは頑張れよ」って言われたわ。

──話は変わりますが、加矢太さん、大丈夫でしたか？ 日曜日のレース(阪神4R)で落馬されて…。

小牧　うん、大丈夫。心配したけどねぇ。最後は馬が自分で崩れていたから、あれはどうしようもない。落ち方を見て「大丈夫やな」と思ったけど、やっぱりヒヤッとするね。なんせケガがなくてよかったわ。加矢太のデビューをきっかけに「僕も障害乗れるかな」と思ったりして、一瞬そっちのほうに気持ちが向いたこともあったけど、やっぱり無理やなと改めて思った。

──え？ 障害に乗ろうと思ってたんですか？ 初耳！

小牧　一瞬だけやで。でも、絶対に無理や。なんせ、これ以上アホになったらアカンからね。やめとくわ(笑)。

──ああ、ビックリした(苦笑)。では最後に、ユーザーからの質問をひとつ。「ジョッキーのみなさんは身体能力に優れた方が多いと思いますが、小牧さんも子供の頃から何かスポーツをやっていたのですか？」。

小牧　剣道をやってました。剣道初段。段持ちですよ。中学3年生までやっていて、小学生の頃は鹿児島のチームとして全国大会まで行ったんやで。

──かなり本格的にやってらしたんですね。

小牧　鹿児島では、野球より剣道のほうが盛んやったからね。全国大会で東京の武道館まで行ったのは、いい思い出です。中学生の頃は補欠やったけど、県大会まで行ってね。スポーツはなんでもできたよ。どのスポーツでもそうやけど、もう少し背が高かったら、どんだけできるんかなといつも思ってた。

──やはりもともとの身体能力が違うんだ。

小牧　運動神経はよかったね。ただ、剣道では、僕とは試合がやりづらいって言われてた。

──なぜ？ 上手すぎるから？

小牧　違う違う、小さいから。小さくて対戦しづらいって言われていたから、早く終わらせたほうがいいかなと思って、わざと負けたりしてた。

──太少年…。真剣勝負なんだから、空気を読まなくていいのに。

小牧　もし背が高かったら、バレーボールでもバスケでも、すごい選手になれるんちゃうかなって自分で思ってた(笑)。まぁ逆に言えば、小柄やから動けたんやろうけどね。