重賞についてのデータブックも出している身なので、あらゆる重賞について、近10年の基本的な傾向というのは一通り見ることになる。
古馬重賞の場合、必ず見るのが年齢別の成績だ。
芝・ダート、距離など、同じ重賞にも様々なカテゴリがある。カテゴリごとにメンバーの新陳代謝が起きやすい場合とそうでない場合があり、それが年齢別成績に表れるというわけだ。
過去10年のマイルCSを見ると、4歳馬が非常に強い。[6-5-1-35]で連対率23.4%は、全馬平均の11.6%と比べてほぼ倍である。
ちなみに3歳は13.2%、5歳は6.5%、6歳は3.4%。7歳以上はのべ12頭が出走して3着以内が無い。
さて、そこで悩みどころなのが今年の登録馬だ。
天皇賞組で、ここでも人気になりそうなダイワメジャーとダンスインザムードはともに5歳。昨年の覇者ハットトリックも5歳。
スワンSを勝ったプリサイスマシーンは7歳。富士Sを勝ったキネティクスも7歳。
唯一の外国馬、コートマスターピースは6歳。
ならば4歳馬から入ればいいじゃないかということになるが、京都巧者のペールギュントが回避の予定なので、選択肢は牝馬のデアリングハートか、マイル戦未勝利のシンボリグランということになる。
先週のエリザベス女王杯も「年齢を気にしないほうが吉」という結果だったので「見なかったふりをする」という手もあるが、比較的はっきりした傾向だけに、5歳以上馬ばかりの買い目を組むのも気が引ける。
打開策としては、大きな括りでの「若い馬」として3歳馬を取ることが考えられる。ここへ来てマルカシェンクまで出走権が回りそうなのだが、ここに書いたような観点からも注目したい。