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新コースに苦肉の策

  • 2006年11月27日(月) 23時50分
 今週から阪神開催。コースが新しくなり、芝には外回りコースが新設された。その結果、内枠有利と言われたシュートからの1600mはなくなり、最初のコーナーまでの直線距離が長くなった。

 当然のことながら、これまでの阪神芝1600mコースにまつわるデータは使えなくなる。では、阪神JFのような外回りの芝1600m戦を予想するにはどうしたらいいのだろうか?

 「どうしようもない」というのが正解かもしれないが、妥協案としてこういう方法はどうだろうか。

 類似コース形態として、京都芝1600m外回りについてデータを調べる。一方で、旧阪神芝1600mについても調べる。両者に共通して好成績をあげている種牡馬や騎手については、新コースでも期待できると推測する。その逆もしかりである。両コースで傾向が分かれているものについては判断を保留する。

 まず旧阪神芝1600mだが、96年以降の成績で見ると、複勝回収率の高い種牡馬として、メジロライアン、サクラバクシンオー、フジキセキ、トウカイテイオー、タイキシャトルといったところが挙げられる。騎手では、池添、高橋亮、藤田、武幸、佐藤哲といったところがいい数値を出している。

 一方、京都芝1600m外回りではどうかというと、メジロライアンとサクラバクシンオーは×、フジキセキとトウカイテイオーは◎、タイキシャトルは○といった感じだ。

 騎手では池添と高橋亮は△、藤田と武幸は×に近い△、佐藤哲は×という結論でいいと思う。

 騎手について積極的なおすすめが登場していないが、種牡馬のほうはフジキセキとトウカイテイオーが、新コースにも対応できると推測できる。

 2頭とも阪神JFに登録馬のいない種牡馬だが、逃げた話をしているのではないのでご理解を……。ちなみに阪神JFに複数登録馬がいる種牡馬では、スペシャルウィークが前述の2コースともまずまず。ダンスインザダークは両コースともイマイチだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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