きさらぎ賞には15頭が登録してきたが、注目されるのはナムラマースと、新馬を圧勝したオーシャンエイプスだろう。
このうち評価が難しいのは後者だ。新馬圧勝が、そのまま重賞で通用するパスポートと考えていいのかどうか、判断に悩むところだ。
そこで、過去の新馬圧勝馬を振り返ってみることにしよう。97年以降の10年間で、芝1600m以上の新馬戦を1秒以上の着差で勝った馬はオーシャンエイプスが18頭目だ。
ただし、この18頭にはかつての「折り返しの新馬」を圧勝した馬も含まれており、デビュー戦に限るとオーシャンエイプスが12頭めになる。
先輩にあたる11頭にはサイレンススズカ、セイウンスカイ、ダンスインザムード、フサイチパンドラとGIホースが4頭も含まれていて期待感が高まる。
ただ、2戦目の成績は微妙なものである。着度数としては(3-2-1-5)。回収率は単93%・複94%とそれなりだが、もし今回オーシャンエイプスの人気が過熱するようだと、ハイリスク・ローリターンということになりかねない。
一方、強調材料を探すとこうなる。該当馬のうち、2戦目が明け3歳になって以降だった馬は(2-2-0-1)。アクシデントもあったサイレンススズカ(弥生賞)以外は連対をキープしている。
マッキーマックスのシンザン記念2着を物差しにすると、オーシャンエイプスも重賞レベルにあると考えることは妥当だ。あとは人気の加熱度合いが問題であって、勝って当然ぐらいの話になってしまうのなら2、3着付けまでしか買わないようにしてみたいし、反対にナムラマースと人気を二分するようならば、1着まで期待したい。