昨年のダービー卿CTは東風S組が上位を独占し、しかも東風Sの掲示板組ばかりだったにもかかわらず3連単は125万馬券となった。
その昨年も含めて、ダービー卿CTでは「前走もマイル戦」の馬が強い。過去10年の出走のべ頭数は143頭なので全馬平均の勝率・連対率は7.0%・14.0%なのだが、前走マイル戦組は(8.5.5.52)で勝率11.4%・連対率18.6%となっている。昨年を除いた9年間で計算しても勝率12.1%・連対率19.0%。回収率は昨年を除くとさすがに下がるが、それでも7番人気優勝馬を2頭(マイネルモルゲンとダンツジャッジ)出しているので、単勝回収率は95%にもなる。
マイル戦なんだから前走もマイルを走っているのは自然なことと思われるだろうが、重賞の多くは距離延長組か距離短縮組、どちらかの活躍度合いが高くなっていることが多く、距離据え置き組が強いとは限らないのである。
ちなみに、他の古馬マイルGIII(牝馬限定除く)を見てみるとこんな感じ。
京都金杯→マイルで行われた8回のうち、前走マイル組は(1.7.5.52)。1着が取れず、2着の多さがあっても連対率は全馬平均と同じレベル。
東京新聞杯→98〜07年の10回で、前走マイル組は(7.7.6.62)と好走馬に占める割合が高いが、連対率では1400m、1800m組とほぼ同じ。
関屋記念→過去10年のうち改装中の00年を除く9年でカウント。前走マイル組は(0.3.6.24)と不振。改装前と後の話がごっちゃになるが、1400m組と2000m組が強い。
京成杯AH→新潟施行の02年を除いた9年でカウント。前走マイル組は(1.3.6.29)でさほど強くない。
富士S→東京でマイル重賞として行われた過去6回を対象にすると、前走マイル組は(4.4.1.43)で全馬平均より強い。ただし、回収率は今ひとつ。
こうしてみると、特にダービー卿CTが直前の番組も含め「分かりやすくできている」という印象がある。昨年のように、ハンデ戦の斤量増減が作用するパターンを狙って、前走マイル戦出走馬に注目したい。