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前走芝2000m組に注目

  • 2007年04月16日(月) 23時50分
 オークストライアルの過去10年を振り返ってみると、前走レース別の勝利度数でトップなのは桜花賞からここへ直行した馬となっている。

 しかし(3-1-1-17)で決して圧倒的なものではなく、回収率は単複ともに30%台となっている。かつては桜花賞で負けたものの、GII、GIIIレベルなら通用するよという馬が普通に勝ち負けしていたと思うのだが、ここへ来て時代が変わっているようだ。

 今年はどのみち桜花賞組の登録がほとんど無いのだが、いずれにしても、いまフローラSでいい馬券を買うためには、前走オープン特別や条件戦からいい馬をピックアップするしかない。

 手がかりとして一番てっとり速いのは前走距離に注目することだ。過去10年で前走芝2000mに使われていた馬は(3-7-4-41)で連対率18.2%。これは全馬平均の12.3%を大きく上回っているし、回収率は穴馬をたくさん出したことが影響して大幅なプラスになっている。

 その2000m組だが、前走着順が良い馬ほど成績もよい、という風にはいかないのが難しいところだ。忘れな草賞組はもちろん、前走条件戦を走っていた馬でも「前走負けてここで激走」ということがあるので、扱いが厄介になる。

 その激走組だが、前走で2000mが初経験+それまでは1600mまでで1800m経験もなし、というパターンが多いようだ。前走条件戦組ではシンコールビー、ニシノハナグルマ、前走オープン組ではヤマトマリオン(ダート1800mの経験はあり)、ダイイチシガーといったところがあてはまる。前走で「距離慣れ」だけはしていたということか。

 今回の登録馬で、前走芝2000m組は10頭いるが、距離慣れ云々となるとスマートカスタム、ダノンフローラ、ミンティエアーの3頭に絞れる。このあたりが馬券上のツボではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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