今では「ダービー最終便」とか「東上最終便」といった言い方をしなくなってしまったが、京都新聞杯がNHKマイルC・プリンシパルSと並ぶ、ダービー出走権獲得のためのラストチャンスであることには変わりがない。
この京都新聞杯、年によって仮柵の位置が違ったこともあるし、そもそも2000mで行われたこともあった。また、京都新聞杯が秋のレースであった頃には、「京都4歳特別」が同じ役割を果たしていたことはご存知のとおりだ。
レース名も距離も変わってきたわけだが、そういう条件の違いと関係なしに、京都4歳特別→京都新聞杯には共通のテイストがある。
ひとつは、差し・追込有利ということだ。内回りの2000mと外回りの2200mでは全く違うレースになるほうが自然なはずなのに、なぜかこの傾向は共通している。昨年は先行したトーホウアランが勝ったが、05年あたりは追い込み3頭の決着になった。
また、「前走で逃げていた馬」は過去10年で(0-1-0-16)。マルブツオペラが2着に来た以外はいいところがない。このレースは差し・追込馬のためのものと考えておいたほうがいいだろう。
もうひとつ、昔も今も変わらない傾向が、前走で中途半端な好走をした馬は来ず、前走連対馬か前走6着以下だった馬のどちらかしか、ここでは連対していないのだ(さすがに前走条件戦6着以下からの好走はなく、条件戦組は前走連対が必須になる)。
前走でOP・重賞を3〜5着してここへ臨んだ馬は過去10年で21頭いるのだが、その着順は(0-0-4-17)。1番人気馬3頭が入っていてこの数字だから、かなり内容的には悪い。
今年の登録馬だとこの罠に該当してしまうのは2頭しかいないのだが、来年以降のこともあるから覚えておいて損はないだろう。