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最近の阪神ダート1400mは堅い

  • 2007年07月02日(月) 23時50分
 阪神競馬場の大改修があったため芝のレースについては過去のデータが使えなくなっているが、軽微な変更しか加えられなかったダートについては、あまり深く考えずに予想している人が多いことだろう。

 しかし、コースと関係があるのか無いのかは別として、改修前後で「買える要素」が変わっていることはある。

 プロキオンSが行われる阪神ダート1400mを例にとろう。

 種牡馬でいうと、もともとヴァイスリージェント系はこのコースで「買い」だったのだが、回収率だけでなく連対率も他系統との差が開いてきて、より注目度が高くなっている。

 一方、かつてはフサイチコンコルドやジェネラスが好走馬を出してきたニジンスキー系は、改修以降先週まで[0-0-1-34]いいところなし。ソコソコ人気になった馬もいるのだが、連対に至っていない。

 評価に悩むのがダートの定番ミスプロ系で、回収率は以前も今もパッとしないのだが、改修後は連対率も11.4%と全面的に冴えないことになってきた。先述したニジンスキー系は系統そのものが流行りでないということなのだろうが、ミスプロはまだまだ主流血統のひとつなので、パフォーマンスが落ちる理由は無いのだが。

 もっとも、「買えん」となってしまうのはミスプロ系だけでなく他系統にも言えることで、というのも、改修後の阪神ダート1400mは堅いレースが多いのだ。全馬ベースの回収率が単45%・複56%だから、どんな条件で切っても回収率ベースでのおすすめは見つけにくい。

 他の切り口としては、「以前よりもハナへ行った馬の粘りがきく」とか「昔も今も1、2番枠に入った馬は意外に成績が伸びない」といったものがあるのだが、こういうデータを運用しつつ、手堅くコンパクトな買い目を作ることがプロキオンS予想のテーマになるだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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