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重賞勝ちのある人気薄馬に注意

  • 2007年08月13日(月) 23時50分
 まず別定GIIとなり、昨年からは定量戦となった札幌記念。「ほとんどGI」という施行条件で行われているが、レースの結果もそれを反映したものになりつつある。

 まずは人気馬が強いことだ。過去10年(以下同様)で見ると、1番人気が[5-1-2-2]、2番人気は[3-4-1-2]。回収率は1番人気が単複ともに90%台、2番人気は単複ともにプラスとなっている。

 1番人気で勝った5頭は、いずれも既にGIタイトルを持っていたか、この後にGIを勝った馬。2番人気で馬券に絡んだ馬の中にもGIで3着以内歴のある馬が何頭かおり、実力が結果に反映されやすいレースになっていることが分かる。

 しかし、3番人気は[0-0-3-7]で、4番人気から13番人気まではいずれも馬券に絡んだ馬が1頭か2頭ずつ(7番人気と11番人気のみ3着以内馬なし)という構成になっている。

 これをどう解釈するかだが、本当の格上タイプというのは各年度に2〜3頭ぐらいしか出ておらず、その他の馬たちというのはどれも似たレベルにあるというのが私の考えである。

 では、馬券のポイントになる「3番人気以下で馬券に絡む馬」、特に人気薄側の馬からはどんなタイプを取るのがいいのだろうか。

 結論を先に言うと、既に重賞勝ちがあるのにここでは人気薄になっていた、という馬だ。

 8番人気以下で馬券に絡んだ7頭を見ると、ツクバシンフォニー、ダイワカーリアン、トウカイポイント、ファストタテヤマ、ヘヴンリーロマンス、レクレドールと6頭までが既に重賞勝ちのある馬だった。唯一の例外はコイントスだが、この馬もOP特別勝ちに加えて、5回の重賞2着+有馬記念3着があった馬である。

 登録馬に占める重賞勝ち馬の頭数自体も多いのだが、人気薄という条件を加えれば、対象馬はある程度限られる。その馬と1、2番人気を絡めるのがよいのではないだろうか。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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