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前走OP特別組と前走新馬勝組との比較

  • 2007年08月27日(月) 23時50分
 馬インフルエンザによる中止明けで戸惑いながら馬券を買っている人がいるかもしれないが、感染と発症の違いが分かっている人ならば、普通に調整過程を見るだけでいいということも理解できると思う。もちろん、平常時とは違う調整を強いられている馬もいるが、正月の変則開催だとかトレセンのコース改修だとか雪だとか台風だとか厩務員の運動会だとか、イレギュラーな調整というのは色々とある。むしろそういう時こそトレセンにいるトラックマンなり記者なりの腕の見せどころなのではないだろうか。

 ただ唯一考慮しなくてはならないのは、トレセンへの出入りができなくなっていることだ。新潟2歳Sのような2歳重賞の場合、新馬を勝って短期放牧に出て、レース直前に戻ってくるというパターンがある。しかし今年は、そのパターンをとった馬は出走できなくなっている。

 具体的には、前走OP特別を使った馬と前走で新馬を勝った馬の比較をするときにこれを考える必要がある。OP特別出走組は2001年以降[2-0-3-20]で決して好成績ではない(他に函館2歳S・2着からここでも2着したスターエルドラードがいる)。ただ、OP特別組の多くが在厩しつづけているのに対して新馬組の有力どころが数頭外に出ていることで、前者が有利になると考えることもできる。果たしてどう考えるべきなのだろうか。

 結論を急ぐと、もともと前走OP特別組は勝ってきた馬しか馬券に絡んでいないので、その線でいけばいいのではないだろうか。しかも、今年はエフティマイアしか該当馬がいないので分かりやすい。

 前走OP特別勝ちの馬も[2-0-3-1]なので例年人気になるわりにワンパンチ欠けている印象でもあるのだが、例年なみでも3連複の軸になると考えることはできる。そこから一歩前進があれば、連軸まで望めるということだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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