かつて京成杯AH(京王杯AH)といえば高速決着の代名詞的存在で、予想をする際も「どの馬がスピード能力に優れているか」というところに重点をおけばよかった。
昨年もそれなりに時計は速かったし、開幕週なのでスピード能力があるにこしたことはないが、最近は2000年や2003年のように、突然遅いタイムでの決着になることもある。そこで今回は時計の話をいったん横に置いて、別角度のデータから京成杯AHの狙い目を探してみたい。対象期間は新潟で施行された2002年を含めて過去10年とした。
まず前走クラス別成績で見ると、前走でGI、GIIを使われてきた馬がけっこう苦戦していることに気づく。前走GI組というと必然的に休み明けになっているわけで、格よりは使われている順調さを重視すべきということだろう。今年は前走GI組が1頭しかいないが、「使われている馬重視」という主旨は応用することができる。
クラス面では前走準OP組から2着馬が2頭(出走7頭中)、OP特別組から勝ち馬が3頭(2着馬も2頭。全33頭中)出ており、このあたりの取捨が勝負を分けそうだ。
レース間隔で見ても、中9週以上の馬は[1-1-2-17]で複勝回収率60%台。1番人気馬が2頭掲示板外へ飛んでおり、やはり休み明けの馬は嫌いたいところ。ただ、中1週といったローテの馬も苦戦していて、中3〜8週の馬が複勝回収率面でかなり優秀な成績をあげている。
今年は馬インフルエンザで入退厩ができない状態が続いたが、鬼の居ぬ間のなんとやらで在厩馬の強みを利してきた馬よりも、ここへ向けてじっくり待った馬のほうが選択肢としてはベターだろう。
前走距離では、前走マイル未満を使われててきた馬の好走が目立つ。これはなんだかんだいってもスピードが必要ということのあらわれか。
色々と書いてきたが、理想は「前走マイル未満、中3〜8週、下手に格は無いほうがいい」といったところである。ただ、今年は前走マイル未満を使われてきた馬の登録が少ないので、前走芝マイル組、特に好時計をマークしてきた馬はアリとすべきだろう。