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基本的には堅い神戸新聞杯

  • 2007年09月17日(月) 23時50分
 今週は変則開催の影響で、特別登録を見ない段階で原稿を書いている。まずその点を御承知おきいただきたい。

 去年も書いたような気がするが、菊花賞の最終トライアルとなって以降、神戸新聞杯はかなり堅いレースとなった。

 過去7年間で、1番人気馬は[4-2-1-0]とすべて馬券に絡んでいる。以下、2番人気[0-2-3-2]、3番人気[3-1-0-3]だから、2頭軸マルチで軸を1・2番人気+1・3番人気としておけば、儲かるかどうかは別として当たるという勘定になる。

 秋のトライアルは自然と休み明けの馬も多くなるが、中9週以上だった馬に限ってみても、先述の傾向に影響はない。むしろ1番人気は[3-1-0-0]だから、休み明けのほうが安心感があるということになる。

 堅い、というイメージが強くなるもうひとつの理由は、前走で条件戦を走っていた馬がほとんど馬券に絡まないということだ。

 00年以降、前走で条件戦を使われていた馬の成績は[1-1-1-33]。1〜3着馬を1頭ずつ出してはいるのだが、1着馬は00年のフサイチソニック、2着馬は01年のサンライズペガサス、3着は02年のナムラサンクスと、7回のうちの古い側に偏っている。

 ……と、ここまで書いた内容はフサイチホウオーを後押しするものばかりだが、実は同馬にとっては嫌なデータもひとつある。

 過去7年の連対馬14頭のうち、13頭までが前走3着以内だった馬なのだ。

 例外は02年2着のノーリーズン。ダービー8着からここへ来ての2着だから、フサイチホウオーも同じようなものと考えることはできる。ただ、13/14というのはさすがに気になる数字だ。

 妥協案(?)としては3着付けというのも手かもしれない。1番人気3着はエアシャカールという前例があるし、前走4着以下からの3着は5頭も例がある。

 フサイチホウオーで堅いような気もするし、しかしビミョーな3着という気もするし(そうなると蹴飛ばしての馬連勝負という手も出てくる)……データ的には悩ましいところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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