今週の秋華賞、人気はウオッカ、ダイワスカーレット、ベッラレイアが分けることだろう。
ローズSの結果を見る限り新興勢力の台頭などは望み薄に見えるが、では「3強」で1点勝負する覚悟があるかと言われれば、正直なところ無い。
そもそも、3強で決まるとすれば3連複は1番人気の1点買いで良いことになるが、3連複1番人気という選択肢自体、損得勘定でどうなのかという疑問がある。
3連複はできて間もない馬券なので、「平地GIの1〜3着を1〜3番人気馬が占めたケース(順番は問わない)」ということで考えてみよう。
フルゲートの多かった時代も含むことになるが、JRA-VANにデータのある1986年以降、先述した上位人気馬の上位独占は平地GIで33回発生している。一番最近は一昨年のジャパンC(優勝馬アルカセット)だ。
その間の施行レース数は395レース。単純計算では、約12回に1回という勘定だ。
ただ、3歳牝馬戦となると事情が多少異なる。1986年以降のGI施行数は65レースだが、1〜3番人気の上位独占は93年オークス(優勝馬ベガ)、01年秋華賞(優勝馬テイエムオーシャン)、05年オークス(優勝馬シーザリオ)の3回しかない。21.6回に1回で、GI全体の平均よりも低い。
ちなみに、GIにこだわらず3連複で「単勝人気上位3頭の組み合わせ」を買った場合の成績は、対象レース18214レースに対し的中1625レース、回収率73.5%。控除率通りに収束しているとも言えるが、さほどわりの良い賭けでないことも事実と言えよう。
そこへ加えて「3歳牝馬は人気通りに決まりにくい」ということが言えるのなら、ますます3強全員に従う必要は無くなる。腹をくくって1頭を切り、3頭目のチョイスで頑張るという選択肢が出てくることになる。