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秋華賞の反省から菊花賞を考える

  • 2007年10月15日(月) 23時50分
 秋華賞でダイワスカーレットを本命にしながらレインダンスが抜けてしまい、しみじみ反省しながらこの原稿を書いているところである。

 レインダンスを消した理由は、スローペースのローズSで結局ベッラレイアに差された=力不足と考えたことである。

 しかし、考えてみると、「1000万条件勝ち→ステップレースとなる重賞で連対せず→なんだかんだいって本番で馬券に絡む」というケースはけっこうある。

 牡馬牝馬両方まじえて過去10年の3歳3冠目について見てみると、以下のような例がある。

・ナリタルナパーク 900万特別勝ち→ローズS・5着→秋華賞・2着
・ラスカルスズカ 900万特別勝ち→神戸新聞杯・3着→菊花賞・3着
・トーワトレジャー 900万特別勝ち→ローズS・3着→秋華賞・3着
・マンハッタンカフェ 1000万特別勝ち→セントライト記念・4着→菊花賞・1着
・ヒシミラクル 1000万特別勝ち→神戸新聞杯・6着→菊花賞・1着
・オペラシチー 1000万特別勝ち→朝日チャレンジC・7着→菊花賞・3着

 このほかに、
・ブゼンキャンドル 900万特別・2着→ローズS・3着→秋華賞・1着も類似の例と言っていいだろう。

 もちろん、「900万特別勝ち→重賞で連対せず→単なる力不足で本番はもっとグダグダ」という馬もいるわけだが、イメージ以上に「本番での盛り返し」はきくというように思う。

 今年、神戸新聞杯でこのパターンになったのは3頭いたのだが、登録してきたのはホクトスルタンだけ。セントライト記念組では1頭だけいたが登録なし。ということで、とりあえずホクトスルタンは重視しようと思う次第である。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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