スマートフォン版へ

前走条件戦組について考える

  • 2007年10月30日(火) 20時30分
 年に2回、目黒記念とアルゼンチン共和国杯の時期がくると、
「中長距離のハンデ戦は重ハンデの馬を買ったほうがいいんだけど、目黒記念とアルゼンチン共和国杯だけは例外で、軽ハンデ馬が狙えるよ」と書くのが恒例になっている。

 この両レース、過去10年に行われた21回(今年の目黒記念も含む)において、前走条件戦を走っていた馬がどれだけ馬券に絡んでいるかというと…

前走1600万条件組[5-4-3-40]
 うち前走負け馬[1-2-2-24]
前走1000万条件組[2-2-3-13]
 うち前走負け馬[0-1-0-1]

 1000万条件からでも普通に通用しているし、準OPだったら負けてきた馬でもノーチャンスというわけではない。

 この他に前走500万条件2着からアルゼンチン共和国杯3着したシングンオペラのような例もあり(同馬は青葉賞5着馬でもあるのだが)、距離適性さえあれば格は関係ないという印象だ。

 ただ、1000万条件から来るパターンと1600万条件から来るパターンとでは、微妙にニュアンスの違いがある。

 番組構成を考えるとこの両レースには2000m戦や2400m戦から来ることが多いと思うのだが、1600万条件から来た馬は

前走2000m[0-0-0-11]
前走2400m[2-1-3-19]
→回収率:単勝52%・複勝88%

 と、おいしい存在とは言えない。穴をあけてきたのは前走1800m、2300mから来た馬だ。

 しかし1000万条件組は、2000m・2400mから来た馬でもいい馬券になっている。先述したように番組構成上の理由とは思うが、参考にしてみたい。今年の場合、準OPから来た馬のほとんどが2400m組なので、1000万条件から来た馬を狙うか、OP組だけで馬券を構成するということになる。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング