過去10年のマイルCS出走馬を前走レース別に分類した場合、一番着度数の優秀なのは天皇賞・秋から直接ここへ来た馬で[3-4-2-18]である。
それに次ぐのがスプリンターズS組で[3-0-0-7]。このあとは連対率ベースでぐっと下がって富士S組[1-1-0-24]、スワンS組[1-0-6-40]となる。
ここで思うのが、「本来はメインとなるべきステップレースなのに、スワンS組の連対率、ひどすぎないか?」ということである。なぜかスプリンタータイプの馬が3着での複穴は出すのだが、連対馬が出てこない。1勝はタイキシャトルによるもので、稀代の名馬が地力で突破してしまったという印象が強い。
ちなみに、過去10年で他に連対馬を出している前走レースは武蔵野S[1-0-0-1]、ジャックルマロワ賞[1-0-0-0]、毎日王冠[0-3-0-5]、旧アイルランドT[0-1-1-0]となる。アグネスデジタル=武蔵野Sのような変則パターンは解釈が難しいが、全体的に見て、1800m以上のGI・GII組が強いという解釈ができるのではないだろうか。マイル以下のGIも、延べ4頭の勝ち馬を出しているが、デュランダルやタイキシャトルという、やはり地力で解決した馬に頼っている感がある。
また、富士Sからここへ来て連対した2頭はトウカイポイントとダイタクリーヴァで、前々走はそれぞれ札幌記念とダービーだった。さらにアイルランドTから来てここで2着のビッグサンデーは、アイルランドTの前に毎日王冠を使われている。
今年のマイルCS登録馬で、前走天皇賞・秋出走馬が3頭、秋華賞出走馬が1頭。これらは当然馬券上重視するべき馬ということになる。また、回避予定馬を除いて「前走か前々走で芝1800m以上のGIかGII」ということにするとサクラメガワンダーやトウショウヴォイスも対象になる。後者は執筆時点で除外対象だが、出走枠に入る可能性もあるので覚えておきたい。
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