阪神Cは1400mという距離で行われるが、1400m戦というのはけっこう面白い存在である。
スワンSのようにスプリンタータイプの馬が活躍する(今年はそうでもなかったが)レースもあれば、反対にマイル以上のスタミナが必要とされる場合もある。
1200mや1600mで強い馬というのは素直にチャンピオンと呼べるが、1400mでこそ強い馬というのはもっと微妙なニュアンスで、チャンピオンというよりは特殊技能の持ち主、という感じがする。
今回は阪神Cがまだデータ蓄積不足ということもあって、「1400m巧者」全般に目を向けてみた。
2002年以降の6年弱について、500万条件以上の芝1400m戦を対象とし、種牡馬別成績を取ってみる。
勝利度数トップはもちろんサンデーサイレンスだが、回収率ももちろん平凡。回収率も含めて目立つところがあるのはコジーン(マル外・持込馬の父なのに驚異的な勝利度数)、サクラバクシンオーといったところか。
面白いところではエリシオの連対率が高く、派手な複穴も何本か出していて複勝回収率はプラスである。同じフェアリーキング後継のオースも2ケタ人気の単穴2本で回収率を単複ともにプラスまでもってきているし、将来的には同系のファルブラヴあたりも期待できるかもしれない。
もうひとつ、ノーザンテースト系は連対率が全馬平均の13%に対し9%とほめられたものではないのだが、たまに出る大穴でそれをカバーして単勝がプラス、複勝が87%という回収率をマークしている。
この両系に限らず、1400mのイメージが全然ない系統が激走してこそ1400mの穴馬券になる、という印象がする。「1400mのベタ」で素直に買えるのはプリンスリーギフト系とコジーン、ボストンハーバーくらいで、そこを外れたら一気にイメージの外まで飛んでみたほうがよいのではないだろうか。
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