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中山金杯は斤量増組に注目

  • 2007年12月27日(木) 17時30分
 金杯は東西ともハンデ戦として行われるので、斤量が注目の対象になる。

 特に中山金杯ではカリスマサンオペラ、タフグレイス、トーアメイウンなど軽ハンデ馬が激走することもあるので、そちらに目が向きやすい。

 しかし、一口に軽ハンデ馬といっても対象馬はたくさんいる。前走より斤量が減っていた馬というだけでも、過去10年で87頭もいる。

 個人的には、むしろ斤量増で来る馬を狙いたい。

 この原稿はハンデ発表前に書いているので今年該当馬がいるかどうか分からないが、いれば3連複・3連単マルチの軸にしてみたい。

 過去10年、斤量増で中山金杯に臨んだ馬は15頭いるのだが、その連対率は26.7%。斤量減組が9.2%、斤量据え置き組が17.4%だから、それらを大きく上回っている。

 回収率は単57%・複151%。優勝馬3頭がいずれも1番人気でのものだったために単回収率は伸びていないが、カンファーベストの10番人気3着、アサカディフィートの10番人気2着があったおかげで、複回収率は高くなっている。

 それよりなにより良いのは、斤量増に該当する馬というのは毎年それほど多くはなく、対象馬の中からさらに絞り込む段階で間違いをおかすという心配が斤量減組と比べて少ないことだ。

 昨年は該当馬3頭で、そのうちのアサカディフィートが10番人気2着。

 06年は唯一の該当馬メジロマントルが5着止まりだったが、8番人気で勝ち馬から0.2秒差だったから悪くはない。05年は唯一の該当馬クラフトワークが1着。04年はやはり唯一の該当馬ダンツジャッジが3着。03年は3頭いる候補馬の中からカンファーベストが10番人気3着……。

 今年無事に該当馬がいればそれが軸となるし、来年以降に向けても覚えておきたい傾向だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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