京成杯は1999年から距離が2000mに変更されたが、それとともに堅い重賞に変貌している。
9回・のべ18頭の連対馬のうち、16頭までが4番人気以内。残る2頭は5番人気2着のトウショウシロッコと、9番人気2着のイーグルカフェである。
2ケタ人気での3着も無いため、全9回の全頭について単複を均等買いした場合の複勝回収率は63%と地味め。単勝回収率は、先述したように4番人気以内馬しか勝っていないので34%と相当に地味である。
ここでふと思い当たるのが、弥生賞の存在だ。弥生賞は京成杯と同じコースで行われるが、やはり堅い重賞として知られている。3歳重賞には「堅くなる要素」というようなものがあるのでは、と考えた。
そこで1998年以降の10年間について1〜6月に行われた芝の3歳GII・GIII戦を集計してみた次第である。
全178レースで単複均等買いをした場合の回収率は、単72%・複77%。だいたい落ち着くべきところに落ち着いている。
弥生賞と京成杯をあわせた中山芝2000mは単33%・複60%。複数レースが行われるコースとしては複勝回収率が最低である。それに継ぐのが中山芝1800m(スプリングSとフラワーC)。レース1種類のコースではきさらぎ賞の京都芝1800m外回りとフィリーズレビューの阪神芝1400m(新旧合算)が堅い。
フィリーズレビュー以外は中距離戦なので中距離が堅くなりがちと言えそうだが、一方で中距離戦でも京都新聞杯(京都芝2000m・2200m)あたりは荒れまくっている。
そこで時期の問題を持ち出すと、事態は非常にすっきりしてくる。3歳GII・GIII全馬買いの複勝回収率を1月から並べると、68%→77%→71%→95%→81%→87%。単回収率も1〜3月は低い。
ということで、早い時期でかつ中距離戦の京成杯は、本命党が張り切るべき一戦というのが結論になる。