スマートフォン版へ

前走レースで考えるフェブラリーS

  • 2008年02月18日(月) 23時50分
 フェブラリーSについては個人的に「ワイルドワンダーで迷いなし」と思っていたのだが、この原稿を書くために色々と調べ物をしていたところ、迷いが出てきてしまった。

 以前にこの欄で書いたことがあったかもしれないが、フェブラリーSの前走レースとして、根岸Sと平安Sはいまひとつ存在感が無いというのがその迷いの理由だ。

 根岸Sが現在の時期になったのが2001年。それ以降、中山施行の年も含めて7回のフェブラリーSが行われてきた。

 14頭の連対馬が生まれてきたことになるが、それに対して「連対馬を生んだ前走レース」は6つしかない。

JCダート[2-1-0-1]
根岸S  [2-0-3-31]
東京大賞典[1-3-1-7]
平安S  [1-1-1-15]
香港C  [1-0-0-1]
川崎記念 [0-2-0-15]

 さらに、3着馬を出しているレースがふたつ。

有馬記念 [0-0-1-3]
阪神牝馬特別(現阪神牝馬S)[0-0-1-0]

 これを見ると、根岸S組や平安S組のような「下のグレードからたたき上げていくタイプ」は成功率が低く、もともとダートのGI路線に定着していた格上タイプが強いようにも見える。

 こうなるとやはり無難なのはヴァーミリアンで、結果的に東京大賞典からここというローテになったことにも安心感がある。

 最初に触れたワイルドワンダーについては、南部杯・2着の実績があることをもって「例年の根岸S組よりは上」と判定するかどうかだろう。

 あとは、3連単の買い目をいかに少なくするかの作業。川崎記念組や平安S組を過剰に取らないことがポイントになりそうで、マルチやボックスを使用することなく、いかにシンプルなフォーメーションを組むかが重要になる。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング