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中山記念は前走クラスに注目

  • 2008年02月25日(月) 23時50分
 中山記念過去10年の成績を調べていて、ひとつの傾向に気づいた。

 前走クラス別成績をとると、前走でより上位のクラスを走っていた馬のほうが強い、という傾向が綺麗に出るのである。

 過去10年の前走クラス別成績はこちら。

※下記左から
前走 勝率 連対率 単回収率 複回収率
1600万下 0.0% 0.0% 0 38
OP特別 6.7% 10.0% 62 34
GIII 6.9% 15.5% 62 73
GII 9.5% 19.0% 71 46
GI 22.2% 44.4% 107 111

 勝率・連対率ともに、クラスが上がるにつれて上昇している。前走の格が大事、というレースは他にもたくさんあるが、形としてこのように綺麗に出ることはそれほどない。

 まあ、こういう傾向というのは書いた途端に崩れがちなものだが、前走GI組が強いことと、前走OP特別組が苦しいことは確かだと思う。

 前走GI組は04年以降に出走した4頭に限るとすべて馬券に絡んでおり、03年もバランスオブゲームが2着(ほか2頭テレグノシス・8着、トウカイポイント・競走中止がいた)。新しい地層に好走例が固まっているのは心強い。ちなみに今年の登録馬で該当するのは、チョウサンとコンゴウリキシオー(後者は香港マイルだが)である。

 一方、OP特別を走った直後にここも勝った馬は2頭おり、トウカイポイントとサイレンススズカ。説明するまでもなく、後のGIホースである。

 2着馬は1頭のみでアメリカンボス。こちらは後に有馬記念・2着で穴をあける馬である。つまり、「OP特別→中山記念」の臨戦過程を連対レベルで成功させた馬は、全て後のGI連対馬になっているということだ。もしこの組を買うならば、安定勢力よりも、未知の部分が多いタイプを重視すべきだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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