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レース間隔の開いた馬が堅調

  • 2008年03月03日(月) 23時50分
「堅い重賞」としてすっかりおなじみになった弥生賞だが、それと関係して、もうひとつの傾向がある。

 レース間隔の開いた馬が強いことだ。

 過去10年、レース間隔別の勝率・連対率をとると、以下のようになる。

左から間隔、着度数、勝率、連対率
連闘 0-0-0-1/1 0.0% 0.0%
中1週 0-0-0-5/5 0.0% 0.0%
中2週 1-2-1-26/30 3.3% 10.0%
中3週 3-0-2-15/20 15.0% 15.0%
中4〜8週 2-5-2-28/37 5.4% 18.9%
中9〜半年 4-3-5-13/25 16.0% 28.0%

 弥生賞というのは、2歳のうちにその地位と収得賞金を確かなものにした馬たちが年明け緒戦に選ぶことが多い。その馬たちがある程度期待に応えてきたからこそ、これだけの数字になったのだと言えるだろう。

 しかも、バランスオブゲームや、3着馬ではメテオバースト、タイガーカフェが回収率に貢献している。中9週以上の馬の回収率は単91%・複103%。全馬平均が単31%・複56%だから、これはかなり高い。

 問題点を挙げるとしたら、ここ2〜3年の流れがあまり良くないことか。昨年は1頭、05年は2頭該当馬がいて、ともに2番人気3着が出たのみという微妙な結果。06年は5頭の該当馬がいて総崩れ(2、3番人気馬含む)となっている。

 もうひとつの問題は1番人気になるとなぜか結果がいまひとつということだ。過去10年だとザッツザプレンティやヤマノブリザードが1番人気を大きく裏切っているが、それ以前でもエアガッツ、ヤマニンミラクル、サクラホクトオーが大敗しており、キングヘイローやサッカーボーイも3着止まりとなっている。

 それでも、全体としては狙いが立つグループなので、「1番人気になるなら嫌い、2〜7番人気で買う」という方針でいけるのではないかと考える。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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