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波乱が期待できる中山牝馬S

  • 2008年03月10日(月) 23時50分
 中山牝馬Sは、穴党にとって予想のしがいがあるレースだ。

 ちょうど10年前の98年には3→2→1番人気での決着ということもあったが。これはレアケース。8→3→12番人気で決まった昨年のように、人気薄馬がかなりの頻度で馬券に絡んでくる。

 ただ、「こういうパターンの人気薄馬が狙い」という、統一した基準が無いのが悩みどころだ。

 一番計算が立つのは、「過去に遡れば重賞実績があった」という馬だろう。99年10番人気3着のホッコービューティはGIIIでの2着が2回とGIIの3着があった馬だし、同年9番人気1着のナリタルナパークはご存知の通り秋華賞2着馬。04年9番人気1着のオースミコスモは既に関屋記念勝ちがあったし、05年9番人気2着のメイショウオスカルはフローラSの勝ち馬だ。

 このタイプで重要なのは、重賞実績がありながらハンデを極端に背負わない形での参戦になっているということだ。3歳時の実績であったりGIIIでの連対歴であったりで、一定のハンデに収まっていることが望ましい。ちなみに前出の馬たちは順に53kg、53kg、55kg、54kgであった。

 今年の登録馬(とりあえず人気は考えず)でいうとアルコセニョーラ、イクスキューズ、シェルズレイ、ニシノマナムスメ、ミンティエアー、ヤマニンアラバスタが55kg以下なので、この中から人気のない馬を狙ってみる手はある。

 もうひとつ、重賞出走歴の少ない上がり馬、あるいは格上挑戦タイプも穴になることがあるが、この場合は前走距離が1400m以下か2400m以上であるほうが妙味があるようで、過去の好走馬ではテンエイウイングやチアフルスマイルが該当する。ただ、今年は該当馬がマルノマンハッタンくらいしかおらず、中央入り後の2走を考えるとちょっと考えてしまうところだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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