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桜花賞の展開はいかに?

  • 2008年04月07日(月) 23時50分
 外回りコースで行われるようになってから……というか、阪神に外回りコースができてから2回目の桜花賞がやってくる。

 昨年はまったくの手探りで予想したが、今年は当該コースで行われたレースの数も蓄積されたので、もう少しヒントのある中での戦いとなる。

 最初に結論を言っておくと、桜花賞を予想するうえで一番のポイントとなるのは展開だろう。

 3歳牝馬たちの戦ってきたレースでいうと、まさにチューリップ賞と阪神ジュベナイルFがこのコースを象徴している。

 チューリップ賞は2〜3F目にかけて全体のペースがスローダウンし、4〜5F目が遅くなったぶん、各馬に余力が残って7F目(最後から2F目)に10.7秒という最速ラップが出現した。その結果として、エアパスカルが粘ることにもなった。

 一方阪神JFは2F目が10.6秒と最速ラップで、3F目が11.3秒とそれに次ぐもの。直線は前崩れに近い形で、道中10番手以下の馬が1〜3着を占めた。

 阪神芝1600m上位クラスのレースは、この2パターンのどちらかにはっきり分かれる傾向がある。

 本来競馬としては不自然な「後ろから2F目もしくは3F目が最速になる」というパターンになったのは、今年の武庫川Sや、昨年のポートアイランドS、米子S、マイラーズCなど。昨年の桜花賞もそうだ。このパターンになる場合は、馬群の前半分にいるか、よほどの決め手がなければならない。

 2F目が10秒台で最速になったのは昨年のファイナルSとゴールデンホイップT。これらのレースでは単純に差し馬が台頭し、しかも波乱になっている。

 穴党としては後者のシナリオに期待したくなるが、レース数の比率で少ないのと、買うべき穴馬を絞るのが難しいのが悩み。とりあえず軸は、2パターンともに対応しているトールポピーでよいように思えるのだが……。

4/10(木)にはPOG的観点から桜花賞を分析!詳しくはnetkeibaPOG「須田さんのひとりごと」へ

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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