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外枠まつりは今年も来るか?

  • 2008年05月06日(火) 00時02分
 あわや1000万馬券というNHKマイルCから1年が経った。

 いまでも覚えているのが、外枠の馬ばかりが上位に来たことである。

 勝ったピンクカメオが14番枠、2着ローレルゲレイロがぎりぎり「外半分」の10番枠、そして3着ムラマサノヨートーが18番枠。以下、12、11、17、15番と、外半分の枠に入った馬たちが7着までを占めた。

 なんでそんなことを覚えているかというと、自分の本命だったダイレクトキャッチが13番枠で10着と、この傾向の蚊帳の外だったからである。

 さらに今年、700万馬券となった桜花賞も1着馬から順に15、18、13番であった。こちらは外半分の人気馬も飛んでいるが、一応は2ケタ馬番の上位独占である。

 そこでふと思い立って、98年以降に行われた芝のマイルGIについて、枠番別成績を調べてみた。

※左から枠、勝率、連対率、単回収率、複回収率の順。
1枠、7.6%、11.8%、49、64
2枠、5.0%、8.3%、102、71
3枠、5.6%、12.9%、61、51
4枠、5.6%、11.2%、47、70
5枠、7.2%、17.6%、45、80
6枠、5.6%、9.6%、66、47
7枠、6.4%、12.2%、166、98
8枠、4.1%、9.9%、53、101

 コイウタ(ヴィクトリアマイル)の1着が効いて2枠の単勝回収率が高いが、それよりなにより7、8枠の複勝回収率が高いことが目立つ。勝率・連対率・複勝率が普通なのに回収率が高いというのは、言うまでも人気薄が激走しているということだ。

 先述した2レースのように「上位3頭すべて外」というのはさすがにそうそうないが、人気薄の外枠馬が来るときは、もう1頭外枠馬を3着以内に連れてきていることが多いようにも思う。まず1頭外寄りの人気薄馬を見定めて軸とし、他の2〜3頭の外枠馬と3連複・3連単マルチの2頭軸を2〜3セット作り、そこから手広く……というような狙い方があってもいいように思えてきた。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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