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GI実績に注目、ヴィクトリアマイル

  • 2008年05月12日(月) 23時50分
 創設から既に2回が終了したヴィクトリアマイル。第1回は2、3、4番人気と人気サイドの決着、第2回は12、9、8番人気と大波乱だった。

 一見対照的に見える結果だが、実はこの2回には共通項がある。

 馬券に絡んだ馬は、すべてそれまでにGIで馬券に絡んだことのある馬たちなのだ。

 第1回1着のダンスインザムードはいわずと知れた桜花賞馬。2着エアメサイアは秋華賞馬、3着ディアデラノビアはオークス3着馬。

 第2回1着のコイウタは桜花賞3着馬、2着のアサヒライジングは秋華賞2着馬、3着デアリングハートはNHKマイルC・2着馬。 説明するまでもないが、他に好走歴のある馬たちもいる(ここでは代表レースのみを記した)。いずれにしても、「アタシたち、GIでこれくらい走っても不思議じゃないんですけど」というメンバーだったわけだ。

 実は、「GI好走歴のある馬が穴になる」というケースは、エリザベス女王杯でも見られる。

 古馬開放された初期はそうでもなかったが、最近では03年3着タイガーテイル(共和国大統領賞2着など)、06年1着フサイチパンドラ(前年のオークス2着など)と、数少ない人気薄好走馬がこのパターンから出ている。

 ウオッカ、ベッラレイアといったところには誰でも目が向くだろうが、その後の馬をどう取るかが今回は難しいところ。前走で重賞を勝ってきたエイジアンウインズとマイネカンナはともに今回がGI初挑戦。他に前走重賞好走馬というとニシノマナムスメ、ハロースビード、ブルーメンブラットといったところがいるが、いずれもGIは出走歴が無いか、出ていても好走歴が無い。

 過去2年の傾向を見るに、「以前GIで3着以内があって今回人気薄」というタイプに目配りを欠かさないようにしたい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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