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桜花賞組の取捨をどうするか?

  • 2008年05月19日(月) 23時50分
 桜花賞が「丸荒れ」とも言える状況になっただけに、オークスの予想は難しい。

 本来ならば、どんな状況下でもオークスは桜花賞出走組を中心に馬券を組み立てるべきである。

 過去10年で見ると、前走桜花賞組の成績は[7-8-6-39]。連対率や回収率を語る以前に、馬券に絡む馬の7割というシェアを占めているのだから、無視はできないだろう。

 しかし、仮に桜花賞組を信じるにしても、「レジネッタをもう一回買っていいのか?」「桜花賞を人気で負けた馬を買うべきなのか?」といった問題が残る。

 前者については、フレンチデピュティ×サンデーサイレンスの先輩たちがそれなりに距離をこなしていることからも、まあ買って悪いということはないだろう。ただ、極端な前残りや、脚の使いどころがはっきりしない平均ペースだと不安は残る。

 問題は後者だ。桜花賞で3番人気以内で4着以下に沈んだ馬というのは、過去10年で16頭いる。

 その16頭が桜花賞の次走でどんな成績をあげたかというと、[2-4-0-10]。一見悪くないように見えるが、これはオークス以外のレースも含んでいて、オークスに限定すると[0-3-0-6]と1着は取っていない。オークス以外の1走をはさんだ場合を含むと[0-3-0-10]である。

 連対率33.3%だからよいとも言えるが、1着が無いのが微妙だ。しかも今年は候補馬が3頭いる。超のつく単純計算でいくと、トールポピー、オディール、リトルアマポーラの3頭のうち2頭はオークスでも馬券の対象外に飛び、残り1頭も2着止まりという勘定[あくまで単純な当てはめだが]。グループとして魅力的とは言えない。

 結局は展開次第……ということになりかねないが、頭の痛い今年のオークスである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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