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人気馬に死角あり!? 北九州記念最終追い切り詳報

  • 2017年08月16日(水) 18時00分


馬券の中心に据えてみたい一頭とは…


 まずお詫びしたいのは、先週末のウマい馬券。週間プラス収支が続いていたこともあり、大きな期待で予想を参考にしてくださった方がたくさんいらっしゃったと思います。それを裏切るような結果しか出せなかったことには、本当に申し訳ありません。今週こそなんとかしたいという思いで、競馬終了後から予想の微調整を行っているので、これがなんとか良い結果につながってくれれば。

 ただ、今週にかぎっては地方交流競走の予想を提供させていただいているので、そこでもご迷惑をお掛けしたかと。去年◎にしたブルドッグボス、ごめんなさい(笑)。今日のサマーチャンピオンに関しては、この原稿が公開される頃には結果が出ていることでしょう。たぶん、いやきっと的中となっているはずですが。なぜなら、ブリーダーズGCはきっと難しいので、ここで的中しておかないと、3タコになってしまう可能性もあるので。

 のっけから弱気な言葉を並べてしまいましたが、今週末の新馬戦は楽しみたっぷり。本文で取り上げたオーロスターキスはもちろんですが、新潟競馬場まで遠征するラッキーライラックも16日が素晴らしい動き。11日のゲートからの追い切りの雰囲気を見ても、初戦からきっちり結果を出してくれそう。追い切り直後には松永幹夫調教師から大きな期待の言葉が出ましたし、POG指名馬シャンデリアスピンと変更したいくらいです。

【北九州記念/アクティブミノル】

 前走アイビスSDは2番人気に支持されましたが、大外枠からハナに立って最後は失速。状態に関しては素晴らしかったと思いますが、プレッシャーのかかるレースになったことを思えば、本来好枠のはずが仇になったような気もします。

 当初はセントウルSを使う予定だったようですが、状態の良さもあってここへ参戦。ただ驚いたのは最終追い切り場所がCWになったこと。セントウルSを勝った時がCW追い切りだったので、それを思えば、これはプラスに考えることもできます。しかしCBC賞3着と、前走のアイビスSD4着も好走として考えると、栗東坂路での最終追い切りが本領を発揮できるはず。この判断が本当に難しいのですが、過去好走との比較だけではなく、近走好走を重視すれば、前走よりも評価を下げたくなる今回です。

【北九州記念/ダイアナヘイロー】

 前走で3連勝を決めた勢いは馬体の充実ぶりにも表れています。写真での確認ですが、その張りは素晴らしく、今が勢いに乗った4歳牝馬といった感じ。前走後は小倉競馬場に滞在しての調整のようで、16日に栗東で調教を見ていた私にはその動きを確認できていません。

 ですので、客観的に今回の調教内容を分析します。まず3連勝は連闘と最終追い切り場所栗東坂路。よって、滞在競馬でトラック追い切りは過去に経験をしたことがない調整です。ちなみに5走前に小倉芝1200mでレースした時が栗東在厩でCW追い切りでした。これらのことを考慮すると、滞在して小倉競馬場で追い切ってのレースがこれまで以上のパフォーマンスにつながるとは思えません。1番人気に推されることも想定できるだけに、ここは冷静に印評価したいところ。

【北九州記念/ファインニードル】

 前走が57.5キロを背負っての快勝。重賞出走はシンザン記念以来となりますが、人気が予想される1頭。前走のレース内容から人気するのはなんとなく察しがつきますが、果たしてどうなのでしょう。

 まずは今回が休み明けという点。過去5勝のうち、4勝は中3週以下のレース間隔で挙げています。3走前鞍馬Sにしても中9週で4着。これをよく走ったと判断するか、休み明けでパフォーマンスが下がったとみるか。これによって今回の休み明け判断が決まると思いますが、個人的には後者。3走前の最終追い切りでもしっかり動けていました。今回は終い重点ということもあり、かなりメリハリの利いた仕上げができたように思いますが、やっぱり初めてのスプリント重賞が休み明けという状況は歓迎できません。

【北九州記念/ミッキーラブソング】

 netkeiba.comの予想オッズが5番人気。正直、これには驚きを隠せません。6歳牡馬で近走不振の成績なのに、どうしても人気するのか。でも最近のファンはきっちりと推理して、勝ち負けする馬を人気に推してきますから、きっと私の見落としている買い材料があるのでしょう。

 私がこの馬を判断するにあたって基準とした、2015年の佐世保S。ここは休み明けの小倉芝1200m。この時は7月上旬から栗東坂路での追い切りを開始して、計9本の追い切りを消化。1週前追い切りの併せ馬で遅れていたことから、仕上がり80%くらいと思っていましたが、力を出したといったところでしょう。今回は当時よりも追い切り本数が増加しています。しかし、1週前追い切りはやはり遅れ。ということは佐世保Sと同じくらいのパフォーマンスになるだろうというのが私の推測。そうすると、馬券的に評価するなら微妙な位置でしょう。

ミッキーラブソング(8月15日撮影)

ミッキーラブソングは馬券的に評価するなら微妙な位置(8月15日撮影)


【北九州記念/トウカイセンス】

 野中賢二厩舎は2頭出し。個人的にはエイシンブルズアイに注目して、この週明けを迎えましたが、画像15日の栗東坂路馬場でのキャンターの様子を見て、この馬が一気に気になりました。その理由が表情。夏負けしても不思議ない今の状況にこの凛々しさ。なんかやってくれそうな雰囲気を感じました。

 そして最終追い切り。1F11.9秒という数字自体は16日の馬場状態を考慮すれば特別なことではありません。ただ、実際にこれだけ動くことができた事実はありますし、定番である夏は牝馬がまさに当てはまる馬。印順は週末のウマい馬券まで悩むことになると思いますが、馬券の中心に据えてみたくなる1頭であることは間違いありません。

トウカイセンス(8月15日撮影)

トウカイセンスは馬券の中心に据えてみたくなる1頭(8月15日撮影)


◆次走要注意

・8/13 関屋記念【ブラックムーン】(3人/15着)

 前走時から夏負けしていると判断していました。それもコラムに記しましたが、その中京記念が3着に入ったことで、そんなことはないと思われた方もいるでしょう。でもこの負け方を見れば納得。この馬本来のパフォーマンスが全くできていません。

 個人的には休養して、秋に備えれば、きっとG1で通用するはず。それがどの舞台なのか分かりませんが、少なくともマイル路線であることは間違いないでしょう。

[メモ登録用コメント] [マイル]最終追い切りCWで6F84秒台の併せ先着なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳新馬【オーロスターキス】
 1週前のCWでの追い切りが素晴らしく、16日の最終追い切りは調整程度。指示としては、最後の2Fだけ時計を出すつもりといった感じだったようですが、それでいて2F25.3秒、1F12.1秒は破格。その動きを見ていても、抜群のスピード能力をどうコントロールするかが課題といった感じ。よほどのことがないかぎり、結果を出してくれると思います。

オーロスターキス(8月15日撮影)

オーロスターキスはよほどのことがないかぎり、結果を出してくれる(8月15日撮影)



【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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