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【NHKマイルC・新潟大賞典・京都新聞杯予想】荒れるNHKマイルCになりそうな難しいメンバー構成

  • 2023年05月03日(水) 18時00分

天気予報の「雨」も加わるとより一層難解


 今週はNHKマイルC。netkeiba.comの予想単勝オッズは1番人気が5.1倍(3日正午時点)。これに7倍台が4頭続いて、その次が8.7倍。そして、20頭の登録馬の最低人気が97.3倍と万馬券にはなっていません。それだけ難しいメンバー構成ということなのでしょう。ここに天気予報の「雨」が加わると、荒れるNHKマイルCということになるのかもしれませんね。

【京都新聞杯/サトノグランツ】

 前走は一気の距離延長となりましたが、難なくこなして連勝。どうやら、距離に関しては延びるだけ延びても対応できるタイプのようですから、今回はむしろ距離短縮が心配になるくらい。とはいっても、未勝利が1800mで勝っているので、とにかく今回の距離も問題ないはず。

 1週前追い切りはCWでの3頭併せ。一番後ろから追いかけて最先着ですし、6Fは79.6秒。しっかり動けていますし、最終追い切りは坂路で4F53.2秒。4F目12.2秒の最速ラップを踏むことができていましたし、このパターンで好走できるようだと、次走も楽しみになってくるはずです。

調教Gメン研究所

しっかり動けていて好内容のサトノグランツ(5月2日撮影)


【新潟大賞典/カレンルシェルブル】

 競馬専門誌の印ではさほど人気にならないのかと思っていましたが、netkeiba.comの予想オッズでは2番人気。さすがはnetkeibaユーザー(笑)、よくご存じだなあと思います。中2週とレース間隔は詰まりますが、4月28日、安田翔伍厩舎らしく金曜日に追い切って、坂路4F53.8秒。十分な負荷だと思います。

 最終追い切りは斎藤新騎手が跨って、CWでの3頭併せ。一番後ろから追いかけましたが、2頭の外を回って、最後の直線へ。じわじわと前に迫って、ゴールでは3頭ほぼ同入という形でした。このラップが6F換算でラスト1Fが最速になるきれいな加速。ゴールを過ぎてからも伸びていましたし、やっぱりいい脚を長く使えるタイプの馬。新潟の長い直線はフィットします。

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ゴールを過ぎてからも伸びていたカレンルシェルブル(写真右、5月3日撮影)


【NHKマイルC/カルロヴェローチェ】

 新馬戦の勝ち方を見て、野路菊Sは単勝1.5倍の支持を受けましたが、殿負けの7着。そこから距離を短縮して1着、2着ですから、マイルならある程度の信頼を置くことができるのかもしれませんね。ただ、1週前追い切りはD.レーン騎手が跨って、CWでの3頭併せが一番遅れ。やっぱり気難しいのかなと思いましたね。

 その印象は追い切り前にもあって、馬場に入ってからごねるシーン。そこを酒井学騎手がうまく誘導して、うまく追い切りの流れをつくって、最後はショウナンバシットを楽々と交わして先着。1F10.9秒は素晴らしいですし、能力があるのは間違いなし。ただ、それをうまく発揮できるかどうかは当日にならないと、というところはあるかもしれません。

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当日に能力をうまく発揮できるかが鍵のカルロヴェローチェ(写真右奥、5月3日撮影)


【NHKマイルC/ドルチェモア】

 前走は調教量こそ十分でしたが、初めての中山で先行脚質。厳しい展開になりそうだなという印象が見事に的中してしまった形で、個人的には度外視してもいいのかなという判定で1週前追い切りを見守ることにしました。ただ、その1週前がCWで併せ同入も超劣勢な動き。これに悩みましたが、相手は今週の追い切りでソダシよりも動いたユティタム。相手が悪かっただけかもしれません。

 最終追い切りは動きこそ見ることができていませんが、坂路4F55.1秒で4F目12.1秒の最速ラップ。ラップはいいとして、全体時計が好走時と比較しても遅い点がどうか。この評価でしょうね。

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全体時計が好走時と比較して遅い点が気になるドルチェモア(5月2日撮影)


【NHKマイルC/クルゼイロドスル】

 前走ジュニアCの勝利だけで、しかもレース間隔があいているのに人気上位? と思ってしまいますが、デビュー戦がリバティアイランドの2着だったり、未勝利は東京マイルで勝っていたりと、ここで人気となる要素は持ち合わせている馬。

 調教量自体はレース間隔があいてることを思えば、十分にこなしているかなと思います。1週前追い切りのCWでの併せ馬はやっぱり能力あるかも、と思わせるゴール前の伸びで6F79.3秒。ただ、そういった意味では瞬発力があるタイプというよりも、長く脚を使えるタイプだと思いますから、その長所をうまく発揮できるレース展開になれば、なのかもしれません。

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長く脚を使えるタイプのクルゼイロドスル(4月25日撮影)


◆次走要注意

・4/30 スイートピーS【タガノシャーンス】(4人/11着)

 パドックの先頭を歩いていて、はじめての東京競馬場だったことを思えば、しっかり歩くことができていたなあと思います。ただ、今回に関してはいきなりの距離延長もこたえたはず。今回の経験で距離は慣れたと思いますし、次戦以降あらためて。

[メモ登録用コメント] [芝]最終追い切りが坂路で4F目最速ラップを踏めば勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<新潟芝2000m外>
◎最終追い切りが坂路馬場で4F目最速ラップ
○追い切り本数が標準以上併用系統の調教タイプ

 昨年の新潟大賞典は1着こそ標準坂路でしたが、2着から5着が○の該当馬。4着は14番人気でしたから、このレースに関しては併用の調教適性が必須という印象です。ここに週末の雨予報が加わると、追い切り本数の多さが武器になるかも知れません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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