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園田競馬場

  • 2011年07月20日(水) 18時00分
 「園田競馬場」といえば多くの人が思い浮かべると思うのが、競馬界の人間国宝である吉田勝彦アナウンサーの味のある実況。この春から飲み始めた漢方薬がノドにいい影響を与えているらしく、まだまだ「吉田節」は絶好調。ビールを飲めばさらに口調もヒートアップ!

 その御大、吉田アナと実況を分担しているのが、竹之上次男アナウンサーと三宅きみひとアナウンサー。しっかりとした仕事ぶりは馬券を買う側にも安心感を与えてくれている。今はネット経由での馬券売上がそこそこの割合を占めるようになってきたが、もしかしたら実況放送の好みがネット馬券購入者の競馬場選択に影響している面があるかも。そう考えると、実況アナウンサーの重要度はこれからさらに大きくなっていくといってもいいかもしれない。

 全レースのパドック放送、そして実況放送を3人で切り盛りしている兵庫県競馬。その実況放送のなかでときどき耳にするのが「あと10m、5m、ゴールイン」というフレーズ。主にゴール前で早めに着順が決したときに出てくると思うのだが、あれは臨場感が際立つというか、目を閉じて聴いていても馬の躍動が伝わってくるようで、個人的にはけっこう気に入っている。

 その園田競馬場で、先日ぼんやりと馬場を見ていたら、こんな標識を発見!

20m標識

10m標識

 遠くから写真を撮ったのでボケボケになっているが、ゴールの手前に「10」のマークと「20」のマークがラチの内側からピョコンと生えている。視線を4コーナーのほうに移すと、「50」らしき標識も立っていた。うーむ、これを活用する人って、いったい誰だ?

 やはり実況放送のアナウンサー? いやいや、そんなことは考えられない。だってマイクの位置は園田競馬場のスタンドが建設されてからずっと同じ場所にあるのだから、そんな距離感なんて標識で確認する必要なんてないはず。だとすると騎手? いやいや、ゴール前で「あと20m」とかいちいち考慮するヒマがあるわけない。馬は20mを2秒弱で駆け抜けてしまうのだ。

 だとすると、なぜゆえこんな標識が立っているのか? まったく答えは思い浮かばないが、とりあえず客としての活用方法としては、友人とスタンドで待ち合わせするときに「残り20mの標識の正面」と、目印にする手がありそう。うーん、でもそれって逆にわかりにくいかも?

 という以前に、最近の平日の園田競馬場はそれほど人が多くないから、友人とはぐれてもすぐに発見できてしまう。希望としては人が多い園田競馬場になってほしいのだけれど、これから夏の暑さが本格化してくると、ますます厳しくなってくるかも……。

 そんな夏の園田では、何回かゲリラ豪雨に遭遇したことがある。2年ほど前に大雨に遭遇したときは、馬場状態が一気に悪化。それを受けて、重馬場巧者の先行馬を軸にした馬券を締め切り直前に買い増ししたら大的中! ということもあった。しかしそのあとも雨は降り止まず、最終レースのときには無料バスの乗り場がほとんど水没してしまい、靴のなかまでベチョベチョになったっけ。

 今年もそんな天気の急変が見られるかも。競馬場に突撃したときも、ネット投票で園田競馬に参加するときも、大雨による馬場の急変には気をつけるべしですぞ!
園田競馬場

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、4月からは同じくグリーンチャンネルの新番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。

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