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ばんえい競馬

  • 2011年10月05日(水) 18時00分
 ばんえい競馬の馬券はさんざん買っているのだが、現地に行くのは3月末のばんえい記念の日以来。春がすぎ、夏が終わってナイターももうすぐ終了……となるその前に、行っておこうということで突撃したわけである。

 北海道には10日ぶりに来たのだけれど、前回よりかなり寒くなっている感じ。帯広の街角にある温度計には13.0度と表示されていて、それを見て「そりゃ寒いよなあ」と思ったのだが、信号待ちをしている間に12.7度まで数字が下がった。ちなみにそのときの時刻は午後3時。この調子で夜になったら、どんな寒さになるんだ?

 と案じながら競馬場に着くと、やはりスタンド内には暖房が入っていた。さらに人の数もけっこう多い。観光物産販売施設の「とかちむら」から流れてきたとおぼしきオバちゃんが、100円の単勝馬券を手にレースを観ている姿もあった。そんなオバちゃんを、馬券を買ったことがあるという別のオバちゃんがマークカード塗りの指南をしていたり。

 にぎやかなのはいいことだけれど、客単価は低いよなあ。でも、こうやって競馬にプラスのイメージを持ってもらうだけでもいいのかも。場内の物販施設も競馬場としては悪くないと思うし、あとは飲食施設だな。

 しかし現状ではスタンドの1階には競馬場的な食堂(?)しか選択肢がない。ということで、この店で今回はカレースパゲティを食べてみた。ここはカレーラーメンが名物のひとつになっているのだが、それがスパゲティになったらどうなるのか?

カレースパゲティ、なかなか美味

 果たして、出てきたものはスパゲティ+カレールーだった。当たり前といえば当たり前だけれど、カレーライスのライスが麺になっただけやんけ。

 でも意外と悪くない。自宅でカレーを作りすぎたとき、カレーライス、カレーパンの次くらいに登場するのがカレースパゲティだが、まさにそんなイメージだ。もうちょっと麺に塩気があったほうがいいかなあ。でもこれはこれで成り立っているので文句はない。お値段も500円だし。

 というわけで、帯広競馬場で未踏のメニューをひとつクリアしたことに満足して馬券に取り組んだのだが、うーむ、しかし当たらん。最大10頭立てでも3連単が当たりにくいことは導入当初から痛いほど知っているので馬連を軸にしたのだが、それでも全然当たらない。これは近年稀にみる不的中ぶりだぞ。

 そんな状況を打破する意味も含めて1時間ほどブレイクを入れ、後半3レースは場内放送のスタジオに飛び入り参加。競馬ブックの定政さんのコメントを参考にさせていただきつつ、自分の考えをまとめて馬券を買ったが、これがまたまた当たらない!

場内放送に飛び入り参加

 結局、この日に的中したのは、3連勝式が導入されて、単勝馬券に馬名騎手名が入るのか、それを確認するために買った100円馬券1枚でした……。

 最終レースのスタジオ出演を終えてスタンド1階に下りてみたら、そこは人影がまばらになっていた。やはりこの時期となると、夜8時にはみんな家に帰るのね。でも、ネット投票が販売の主力となるならば、この時間帯に開催してこそ意味があるともいえるわけで、そのあたりの判断は難しいところ。でもこの状態だと、最終レース後に発車する帯広駅行き無料バスに乗った人はかなり少なかったんじゃないかなあ。

 そしてスタンドの外に出たら、やはりけっこう寒かった。どうやら気温は7度を下回っているらしい。北海道は本格的な冬が間近。もうすぐ鼻から蒸気機関車みたいに白い息を噴き出すばん馬の姿が見られることになる。寒い時期のばんえい競馬も楽しみだなあ。

 でも翌朝、帯広から日勝峠を越えようと思ったら、「路面凍結につき、ノーマルタイヤは通行不可」と、道路にデカデカと表示されていた。仕方がないから高速道路に700円払って迂回したが、こんなところでも余計な出費があるとは大誤算ですよ。その分も含めて、次の機会に取り返してやるぜよ!

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、4月からは同じくグリーンチャンネルの新番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。

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