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福山競馬場

  • 2011年11月02日(水) 18時00分
 福山競馬場にはなんだかんだで年に一度は突撃しているような気がするが、今年はすでに3回目。とはいえ、浅野家の墓は福山競馬場から電車で3駅のところにあるのだから、年に一度といわずに二度三度ときたいところ。一周1050mの小さな馬場をもつ競馬場には、アツいお客さんが集まっているのだ。

 まず、場内の飲食店が元気いい。今回の突撃は昼すぎになったので、とりあえず昼食ということでスタンド1階の蕎麦屋さんに行く。ここはそばつゆの中に中華麺が入っている「そば」なのだ。

そばには中華麺を使用

 こちらの地方では「ねぎ」といえば「万能ねぎ」。緑の色合いも鮮やかな「そば」を口に運ぶと、相変わらずウマいねえ。お客さんが次々にやってくるのも頷ける。

 そういえば、福山競馬場にはいわゆる「日本そば」がないと思っていたけれど、先日実施された競馬場内のグルメ選手権では「ざるそば」がノミネートされていたような気がするぞ。今も日本そばがどこかの店のメニューにはあるのかな?

 という謎を解明すべく、競馬場にきていた広島市民の友人と一緒にいた、地元在住の福山競馬ファンに案内していただいて、スタンド裏手の5軒長屋にある「多幸」に入った。店のいちばん奥まで進んでメニューを見ると……、「ざるそば」の文字を発見!

 さっそく注文して出てきた「ざるそば」は、ハイ、普通のざるそばですね。福山競馬場では日本そばも食べられるということが判明したので、とりあえずよかったということにしておこう。

 ところで今日の福山競馬には、荒尾競馬から吉留孝司騎手と岩永千明騎手が招待騎手ということで参戦している。

「荒尾と違ってカーブがきつくて……」

 と、岩永騎手。でもここでレディースジョッキーズシリーズの予行演習ができたのは、本番への大きなアドバンテージになったのでは?

 その岩永騎手。騎手紹介のセレモニーで、このような挨拶をした。

「荒尾競馬がなくなるということでショックを受けました。福山競馬はそうならないように皆さん応援してください!」

岩永騎手が挨拶

 福山競馬も財政的に厳しい状況になっているのは知られているとおり。それでも騎手も馬も精一杯の競馬を見せているのは確かだ。そういうことを改めて感じさせられたのは、せっかくの福山突撃ということで冠協賛レースを実施した、この日の第9レース。オヨヨ、勝利した周藤直樹騎手の左目が、真っ青になっているではないですか。

「今朝の調教中に、馬が急に頭を上げて左目に激突したんですよ。超カッコ悪い……。しかもだんだん目が開かなくなってきました……」

 ボクシングをたしなんでいるという周藤騎手だけれど、スパーリングではこんな腫れかたにはならないだろう。痛そー(@_@)。でも乗り替わりをせず、一所懸命に騎乗しているのだ。

周藤騎手根性の勝利

 そんな周藤騎手には冠協賛競走の副賞として、食事券をプレゼント。これでひとつ栄養をつけてくださいな。

 しかし今日はとことん当たっていないぞ。最終レースくらいは当てておかないと。ということで、さきほどの地元ファンにレクチャーしていただきつつ、軸1頭の3連複3連単で勝負。したらば、やっとこさなんとか当たったぞ!

 でも、3連複が6.5倍で3連単が17倍。どちらも1番人気でしたか……。でも、的中してよかったよかった。最後までハズレだらけでは明日への気力が削がれるからなあ。

 ということで、この払戻金はそっくりそのまま月曜日の重賞「福山2歳優駿」につぎ込もう。あっ、そういえば、日本一短い距離で行われるコーナ4回の競馬、1130m戦を見逃した。こんど突撃したときには、それもちゃんと見なくては!

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、4月からは同じくグリーンチャンネルの新番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。

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