ダートの新馬戦の少なさを嘆く角田師/トレセン発秘話
◆角田調教師「ダートも、もっと増やしてくれた方が、いろいろレースを選べると思うんだけど…」
戦前から「恐らく大丈夫」とV宣言し、「いかに、次に向けて余力を残して勝てるか」と函館2歳Sを見据えていたトウショウピストが、予告通り15日の函館新馬戦(芝1200メートル)を勝ち上がった角田キュウ舎。一方、14日の東京新馬戦(ダ1400メートル)で、大きな期待をかけていたスームジュールは11着に敗れた。
結果との因果関係はないにしろ、管理する角田調教師が戦前からレース番組について苦言を呈していたことが印象に残っている。いわく「ダートの新馬戦が少な過ぎはしないか?」。
「ダービーからダービーへ」を標榜して、2012年からダービー翌週に新馬戦をスタートさせたJRA。そのもくろみが浸透してきたのか、早い時期にデビューする馬がクラシックを制することが多くなってきたためなのかは定かでないが、今年は昨年より新馬の入キュウ時期が早まり(5日の時点で栗東の2歳馬在キュウ数は昨年より65頭も多かった)、新馬戦は頭数的に活況を呈している。
そんな中、前述の東京ダート新馬戦は5頭も除外馬が出た。番組を見ると3回東京、3回阪神、1回函館の現開催の中で新馬は計24鞍あるが、そのうちダートは3鞍だけ。確かに角田師の言う通り、これでは明らかに数が足りない。
「ダービーからダービーというけど、この時期は芝1200メートルのレースがいくつもある。芝のレースだって全てがダービーに向けてというレースじゃない。だったらダートも、もっと増やしてくれた方が、いろいろレースを選べると思うんだけど…」
ソエが出やすい2歳馬は「まずはダートでデビューさせたい」という陣営も決して少なくはない。今週の阪神、函館のダート新馬戦の頭数いかんによっては来年以降、この時期のダートの新馬戦を増やすことを検討してもらいたい。
(栗東の坂路野郎・高岡功)
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