今回は森ジョッキーの中学校時代の部活エピソードを紹介。ジョッキーだけに体育会系かと思いきや、意外や意外そうではなかったようです。いったい何部だったのか!?
(取材・文/大薮喬介)
運動神経悪いジョッキー!?
――藤懸ジョッキーは、運動神経がいいと聞いたことがあるんですけど。
藤懸 どうなんですかね。なんでもソツなくできるタイプでした。野球とバスケットボールをしていたので、球技は得意なほうですね。
――森ジョッキーは、どうですか?
森 僕は走ったり、跳んだりするような陸上系の運動は得意なんですけど、球技はとことんダメです(笑)。
藤懸 森は、本当に球技が下手くそなんです。競馬学校時代も、ひどかったんですよ。野球をやっても、バットを握る手が逆でしたから(笑)。
森 いやいや、それはないだろ!
藤懸 あったって(笑)。バットが逆か、握る手が離れているかどっちかだったね。
森 そうだったかなぁ。
――へぇ、そんなに下手だったんですか(笑)。
藤懸 本当なんですよ。サッカーや野球に関しては、森は“運動神経悪いジョッキー”です。打ったら、サードに走っちゃうくらいですから!
森 こら! そこまでじゃないだろ(苦笑)。
藤懸 正直、(森のことを)馬乗り以外はたいしたことないなって思っていましたね(笑)。
――森ジョッキーは中学校の時、部活は何に入っていたんですか?
森 僕は……、技術部です。
藤懸 ああ、そうだ。森は技術部だって言ってたよな。
――技術部とは意外ですね。文化系とは。
森 でも、乗馬を小学5年生の時からしていましたから。
藤懸 本当に馬乗りは、抜けて上手かったよなぁ。当時は「早く落馬せんかな」って思ってたもん(笑)。
――仲が悪かったから?
藤懸 違います、違います。僕は初めて馬に乗ったので、最初の頃はしょっちゅう落馬していたんですよ。他のみんなも同じで。だけど、森だけは経験者だから、まったく落ちないんです。競争心を高まるためなのか、落馬ランキングみたいなのがあって、落ちた数だけ増えていくんですけど、森だけまったく増えないんですよ。もう悔しくて悔しくて(苦笑)。
藤懸「森だけまったく(落馬が)増えないんですよ。もう悔しくて悔しくて(苦笑)」
森 当時はそんな気持ちで俺を見ていたんだ(笑)。
――藤懸ジョッキーは負けず嫌いなんですね。
藤懸 俺たちが鐙を履いていない頃に、ひとりだけ障害を飛んだりしていたので、相当ひがんでましたね(笑)。だから、森が初めて落ちた時に乗っていた馬を、今でも覚えてる。
森 本当に!?
藤懸 ダッチオリエッタだろ?
森 うわぁ、よく覚えているな。藤懸は、めっちゃ記憶力がすごくいいんですよ。
――馬名を覚えているのは、スゴいですねぇ。それだけ、森ジョッキーをライバル視していたんですね。
藤懸 そうかもしれないです(笑)。
――話を元に戻しますけど、どうして森ジョッキーは技術部に入ったんですか?
森 実は、小学校の2年生の頃までは大工さんになることが夢だったんです。
――じゃあ、手先が器用だったんですかね? もしかしてDIYはお手の物?
森 そうですね。手先は器用だと思います。あと、僕の中学校の部活は比較的、自由にいろいろなことをさせてくれていたんです。だから、僕たち技術部は「中学生ロボコン」に出場したり、「エコラン」にも挑戦しました。
――ロボコンはスゴイですね! 「エコラン」…って何ですか?
森 1リットルのガソリンで、どれだけ走れるかを競う競技です。
藤懸 ああ、それ言ってたな。森はドライバーをしていたんでしょ?
森 うん。部の中で一番小さくて、体重が軽かったからね。
――実際に乗り物を作るってことですよね?
森 ええ。自転車のタイヤやフレームを使って、スーパーカブのエンジンを載せて作りました。実際、筑波サーキットで走りましたよ。
森「自転車のタイヤやフレームを使って、スーパーカブのエンジンを載せて作りました。実際、筑波サーキットで走りましたよ」
藤懸 何キロくらい走れるものなの?
森 確か1リットルで171キロだったかな。
藤懸 マ、マジで!? 中学生がやることじゃないだろ…。
――それは、スゴいですね!
森 顧問の先生の力が大きかったと思います。僕たちはエンジンのことに関しては、まったくの素人でしたから。
藤懸 なるほど、それが今の趣味につながっているんだな。
――今の趣味ってなんです?
藤懸 好きが高じて、今でも走っているんですよ。中学校時代は「筑波サーキット」でしたけど、今は「ツインリンクもてぎ」で走っているだよな?
森 エコカーではないけどね(笑)。
【次回のキシュトーークU25は!?】
趣味の話はまだまだ終わりません。森ジョッキーの車へのこだわり、さらに藤懸ジョッキーの趣味もお聞きしました。