◆使われながら調子を上げてくるタイプであることは間違いなく、2着以下に敗ける馬券も考えたい
早めに書かなければいけない別の帝王賞の展望原稿があって、インカンテーションを本命にして書き上げ、日曜日の昼過ぎに発表された枠順を見た時には目を疑った。思わず何度も枠順を見直してしまった。何があったのだろうと思っていたら、ほどなくしてRadiko.jpで聞いていたラジオNIKKEIの中継で、最終追いきり後に骨折が判明したことが伝えられた。
というわけで、ホッコータルマエが本命という普通の予想になってしまった。昨年はドバイ帰りの初戦となったJBCクラシックが4着だったが、ドバイでは相当なダメージがあり、さらに調整過程で一頓挫があっての仕上がり途上だった。対して今年はドバイで5着とまずまずの好走を見せ、さらにここに向けても坂路で相当乗り込まれている。去年とは臨戦過程の順調度がかなり違う。とはいえ3か月以上の休み明けで勝ったことがないことも事実。使われながら調子を上げてくるタイプであることは間違いない。日本に限ればGI/JpnIを3連勝中と実績は断然で、中心にはするが、ホッコータルマエが2着以下に敗ける馬券も考えたい。
中央勢vsハッピースプリントというのはおそらく衆目の一致するところだろう。ハッピースプリントの前走かしわ記念は、4コーナーを回るところでかなり外に膨れてしまった。あれがなければ勝てたとまでは言わないが、もう少しきわどいレースになっていたのではないか。昨年のジャパンダートダービーでカゼノコにハナ差の2着以降では、初めてといっていい見せ場のあるレースぶりだった。さらに調子アップなら、ここでもチャンスはある。前走に引き続いて鞍上は北海道の宮崎光行騎手で、慣れた右回りならばロスのない競馬ができるはず。
クリソライトは、古馬になって日本テレビ盃とダイオライト記念を圧勝したが、ともに相手は格下というメンバー。イマイチ信頼しきれないが、JBCクラシック2着くらい走れば、このメンバーなら当然馬券圏内の争いはできる。前走かしわ記念はさすがにマイルの流れが合わず参考外。
ワンダーアキュートは、9歳にしてのJpnI、かしわ記念制覇は見事だったが、もともと続けて勝てるタイプでないのは成績が示すとおり(3歳秋には3連勝があるが)。とはいえ実力的には、ホッコータルマエ以外には劣っていない。
クリノスターオーは、ここで本命にしようと考えていたインカンテーションに、前走平安Sで1馬身3/4差で2着。しかしその着差以上に実力には開きがあるように思う。
◎ホッコータルマエ
◯ハッピースプリント
▲クリソライト
△ワンダーアキュート
△クリノスターオー