昨年の日本テレビ盃はケイティブレイブが勝利。その後、京都競馬場で行われたJBCクラシックも勝利した(c)netkeiba.com、撮影:高橋正和
第1回は1954年に遡るという、伝統の古馬重賞。1998年からダートグレード競走として中央地方全国交流競走となり、2002年からはJpnIIに格上げされている。Road to JBCの一戦として勝ち馬にはJBCクラシックの優先出走権が付与される。このレース自体の価値も高いが、秋の大一番へつながる一戦としても大きな意味を持つ。歴代の優勝馬を見てもアブクマポーロ、アグネスデジタル、フリオーソ、スマートファルコンなど錚々たる面々が名を連ねる。
中央枠は4頭だが、かなりの実力馬が登録してくるうえ、現在は最大でも2キロしか加増されないグレード別定であるため、中央の実績馬有利で地方勢は苦戦を強いられやすい。地方馬で馬券に絡んでくるのもそれ以前にダートグレードにおける好走歴があったことがほとんどで、とにかく「荒れない」というのがこのレースの特徴だ。
1〜3着は4番人気以内の馬で占められることばかりで、5番人気以下の馬が馬券に絡んだのは、実に2002年のキングリファール(7番人気3着)まで遡る。2007年は馬インフルエンザの影響で南関東限定重賞として行なわれたがこの年も2、3、4番人気の決着。1〜4番人気以内でどれか1頭を切るか、あるいは順番違いの高め配当を狙うかというのが馬券のポイントになる。
近年は中央馬が強く、地方馬の優勝は2010年のフリオーソ(1番人気1着)が最後、馬券に絡んだのは12年のマグニフィカ(4番人気3着)が最後。ただ最近では余力のあるうちに南関東に転入するダートの実力馬が増えており、今後はその中から好走する馬が出てきてもおかしくない。
船橋競馬場1800mのスタート地点は4コーナー先のポケット。最初のコーナーまで300m以上あリ、外枠でも不利はない。むしろ、出負けぎみになったときにごちゃごちゃしないぶん、実力馬にとっては外枠のほうが良い面もある。馬番10番以降からの連対は過去10年で7頭あり、4番人気以内かつ10番枠以降だった馬は[6-1-2-2]。これを見てもむしろ外枠にはアドバンテージがあると考えられる。
船橋競馬場はスパイラルカーブを採用していてスピードを殺さず周回できるうえ、単純な逃げ先行有利ではなく差しも届く面もある。能力を発揮しやすいこともまた、日本テレビ盃が堅く収まりやすい原因かもしれない。
須田鷹雄の勝負予想はレース前日に公開予定です。