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【日経新春杯予想】好メンバー揃うも馬場が鍵となりそう/古澤秀和

  • 2022年01月14日(金) 18時00分

ステラヴェローチェの力はここでは抜けているか(c)netkeiba.com



 今週は中京芝2200mという舞台で日経新春杯が行われます。このレースに出走を予定している有力馬について馬場や馬体といった視点を中心に解説していきたいと思います。

ステラヴェローチェ
 バゴ産駒で道悪実績があるので良馬場ではスピード不足に感じられますが、有馬記念でも4着に入ったようにある程度パワーを要求される馬場なら一線級相手でも戦える馬です。ただ、まだトモがパンとしていませんし、本当に良くなるのはまだ先かもしれません。有馬記念時は少し余裕がある造りで、あのメンバーと見比べるとトモの張りも甘く映りましたが、このメンバーに入ると当然力上位。まだ仕上げ的に余裕があったので、この臨戦過程もプラスに出そうです。中京コースは合っていますし、距離もこれくらいの方が良い馬。道悪なら鉄板、良馬場でも当然好勝負になるでしょう。

ヨーホーレイク
 ダービー7着以来のレースとなりますが、薄かったトモに肉がついて成長を感じさせます。仕上がりとしては若干余裕がありそうですが、パワーアップしている方が勝ちそうです。脚長で馬格に恵まれたディープインパクト産駒。中京コースもきさらぎ賞で2着していますし、幅が出ている今なら全く問題ありません。元々素質はトップクラスのものを持っていますし、ここでの走りが楽しみです。

クラヴェル
 個人的にエリザベス女王杯(3着)で本命に推しましたが、当時よりもさらにパワーアップしている印象。トモの筋肉が一回り大きくなって、その質も弾力十分。腹回りも少し余裕がある程度で仕上げも問題ありません。距離はこれくらいまでだと思いますしベストではないでしょうが、エリザベス女王杯で好走しているように守備範囲です。脚質的に馬場だけでしょう。先週の様な内伸びが残っていると厳しいですし、逆に外が伸びるようになっていれば当然有力でしょう。

フライライクバード
 元々素質を評価されてきた馬ですが、ここにきて馬体に実が入って完成されてきました。中京芝2200mは3戦して2勝2着1回と正にベストと言っても良い条件。ハンデは少し見込まれた感じがしますが、ここは仕上がりも良さそうなので好走できて良さそうです。

ショウナンバルディ
 前走時も素晴らしい馬体でしたが、今回は更に筋肉のボリューム感や密度が増してきました。ここにきて完成してきた印象です。体型的に2000mまでがベストの印象ですが、今の充実度なら2200mでもこなせそうです。先行力があるのは今の馬場では大きな武器ですし、ここでも好走可能でしょう。

【総括】

 ここは力上位のステラヴェローチェの好走確率が高いでしょう。道悪なら軸で考えて良さそうです。良馬場でもし時計が速いようなら取りこぼしはありますので、そのような馬場だと逆にヨーホーレイク辺りに注目したいところです。あと、先週は前残り、内伸び傾向が強かったので、その辺りにも注意しながらそれまでのレースを見てもらえればと思います。結論はこれらの要素や調教などを加味してウマい馬券で提供しますので、そちらもご注目下さい。



■プロフィール
古澤秀和(ふるさわひでかず)
 2002年に雑誌「競馬王」でデビューしたのを機に、プロ予想家としての活動を開始。中央競馬で全レースのパドック・返し馬を徹底観察。そこから競走馬の能力、適性などに加え脚質も見抜き、馬券を組み立てる。パドック派にありがちな本命予想ではなく、複勝で10倍を超えるような穴馬を見つけるのが得意。必ず開催競馬場に足を運び、生の馬を徹底観察。繋(つなぎ)や蹄、体型、骨量、筋肉の量・質、関節の柔軟性や、脚元、馬具などのデータを採取。それを基盤としながら、血統やレースリプレイ、過去データ分析などのファクターを絡めて予想している。主に各馬の「適性」を見極めることに注力し、「適性外の条件で惨敗」→「適性条件で巻き返し」というパターンに重点を置いた予想を展開。これにより、複勝10倍を超えるような穴馬も高頻度でピックアップしている。

高回収率をたたき出す馬券のプロたちは、どのような視点で重賞レースにアプローチをしているのか。ときに冷静に、ときに大胆に直球勝負で攻める予想家たちの熱き見解は必見。 関連サイト:ウマい馬券

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