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大井競馬場

  • 2012年02月15日(水) 18時00分
 個人的な話だが、私は大井競馬所属馬を1頭、100分の1所有している。規則上は「所有」ではなくて「出資」なのだけれど、ともかく気分的には1%だろうが馬主なのだ。

 その馬が大井競馬場で出走することになったので、午前中から大井競馬場に突撃したのである。ちなみに私の自宅から大井競馬場までは片道およそ1時間半。愛馬が登場するのは第2レースだから11時半発走。こんな早い時間に競馬場に行くのは久しぶり(汗)。どうも最近はこういうきっかけがないと、なかなか早いうちから競馬場には行かないものなのでねえ。

 というわけで大井競馬場に到着。さすがにド平日の午前中、しかも外は寒くて雨が降っている……という条件だと、場内の雰囲気的にはとても開催日とは思えない。パドック周辺の人影はまばらで、スタンド内も静けさが支配していてさびしいことこの上ない。ほんの10年20年前は、この数倍のお客さんがいたんだろうなあ……。

やや寂しいパドック

やや寂しいパドック

 それでも馬は一所懸命に走り、騎手は最善の結果を求めて奮闘しているのは今も昔も変わりはない。16頭立ての第2レースも好レースが展開され、私の愛馬は6着だった。

 少し前までは地方競馬の馬主資格を持たない人が競走馬の所有権を所持することは反則だったが、その条件が緩和されて地方競馬でもクラブ法人名義で競走馬登録ができるようになった。1月の報知オールスターCを勝ったスターシップはそれがJRAからの移籍初戦だったが、馬主名義は「社台レースホース」のまま。これからはそういう馬が増えてくることになるのかもしれない。

 ちなみに私の愛馬は大井デビュー。今日は負けてしまったけれど、よくがんばってくれました。

 とはいえ、正午前なのに個人的なメインレースが終わっちゃったよ。これからどうしよう……。とりあえず食堂にでも行くか……。ということでゴールからいちばん遠い4号スタンドまで歩いて、3階にある「らぁめんや楽」に行く。ここは前から気になっていた店なのだ。

 ここは「Goodluck Cafe」と同居している形だが、実質的には同じ店。さっそく店に入って食券を買い、テレビモニターを眺めつつ注文した「らぁめん」を食べれば、クセのない清く正しい中華そばでなかなかの美味。パドック診断をしながら食べ進めると、厨房近くの壁にホワイトボードがかかっているのが目に入った。
「楽のおすすめレース」

「楽のおすすめレース」は引退した予想屋さんが書く本格派

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 おお、そんなものを発表しているのかいな。今は第4レースの締め切り5分前だし、丸乗りして買ってみるか。でもホワイトボードのままの3連単だと買い目が多すぎるから3連複にしよう。1頭軸相手6頭に、ちょっと気になったメイプルモモチャンを加えた21点買い。だってメイプルモモチャンの鞍上は内田利雄騎手。ミスターモモ色なんだから買っておかなくちゃ(^_^;)

 1階に降りて馬券を買って、レース中はゴール方向に向かって歩いていく。そして最後の直線。軸馬のエムザックライズが3着に粘った!

 えーと、1着と2着は……、やった、買い目に入っているじゃないか。ついでに9番人気の4着も8番人気の5着も買い目のなかに入っているのだから素晴らしい。さてさて3連複の配当はおいくらぐらいなんだろう。……オヨヨ、なんと7860円! 自分で予想していないのに、こんないい馬券が当たっちゃったよ!

 ということでお礼かたがたお店に戻って店長に話を聞くと、「引退した予想屋さんが店に来てくれたときに書いてくれるんですよ」とのこと。なので、必ず予想ボードがあるというわけではないらしい。でもそれがあったら儲けもの。うまいラーメンを食べた上にプロの予想まで見られるんだから!

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、4月からは同じくグリーンチャンネルの新番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。

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