2月19日、フェブラリーステークス当日の川崎競馬場では「金沢ちび馬団プレゼンツ・ポニーレースin川崎」が行われた。金沢から6頭のポニーが来場して行われたこの一戦。まずは出走表から紹介しよう。

1番　スケスケランラン(牝・6)260m　佐藤博紀騎手(川崎)
2番　ヒロミジョー(牝・3)270m　皆川麻由美元騎手
3番　フラワーカンパニー(牝・6)300m　吉原寛人騎手(金沢)
4番　コダマ(牝・7)250m　米倉知騎手(金沢)
5番　ウルトラマリン(牝・9)270m　辻加武斗くん(金沢)
6番　マサヤ(セン・10)250m　酒井忍騎手(川崎)
7番　テンミリリットル(牝・9)200m　佐藤翔馬くん(川崎)

　というメンバー(5番のウルトラマリンだけは川崎近辺(？)にいる馬)。なお、このレースは距離ハンデ制。ということで、トップハンデは吉原騎手のフラワーカンパニーとなっている。ちなみにフラワーカンパニーの馬体重は260キロ。ほかの6頭は160キロ以下だから、見た目だけでも強そうに見える。

　さて、東京競馬の第4レースが確定した11時45分頃に出走各馬が本馬場入場。誘導馬に騎乗するのは今野忠成騎手会長だ。あれ？　拜原靖之(はいばら・やすゆき)騎手がゼッケン8番の馬に騎乗している！　でも出走馬は7頭と発表されているし、お祭りによくありがちな急遽の追加参戦というやつかな？

　金沢ちびうま団のスタッフや川崎所属の騎手に誘導されて、出走の人馬は外ラチ沿いをスタート地点まで移動。ゴール地点では藤江渉騎手が白い旗を振り、スタート地点では金子正彦騎手が赤い旗を手に発走のタイミングを計る。300m弱での競走だから、勝ち時計はおそらく30秒程度。さあ、直線一気の勝負は、どういう結果になるのか？

　おお、スタート後に皆川元騎手のヒロミジョーが大きく外に斜行！　馬場一杯に広がっての競走とはいえ、かなり他の馬に影響を与えた感じがする。しかしサラブレッドの3分の1くらいのサイズだから、うまく乗るにはかなり体を丸める必要がありますなあ。ということを思っている間に出走各馬はゴール板を通過。勝ったのは金沢から来た小学生、辻加武斗(つじ・かぶと)くん。2着は佐藤博紀騎手の息子さん、佐藤翔馬くん。つまりワンツーを決めたのは小学生。3着には吉原騎手、4着には皆川元騎手が入線した。

　皆川元騎手は「いやいやいや、すごくヨレてしまってすみません。これ、裁決に呼ばれますよね。戒告くらいで勘弁してくれないっすかねえ」

　もう騎手免許を持っていないんだから、大丈夫でしょ(笑)。

「あっ、そうか。でも、やっぱり馬に乗るって楽しいっすね。また呼んでくれれば出場しますよ！」と、次の機会にヤル気マンマン。

　ただ、「引退して、もう乗馬ズボンがパッツンパッツンなんですよ。かなりやばいっす」確かに「がんばろう東北」の文字がきれいに読める。競馬場で騎手が着用するときは、字がくしゃくしゃになっているケースが多いのに……。次の機会に登場してもらうためには、なんとか激太りを回避してもらわないと。

　さて、勝利したのは辻くん。

「(スタートがゴール寄りの)テンミリリットルが前にいましたが、こちらもハミをしっかり取ってくれていたので、届くかなあと思いながら乗りました。将来の夢はジョッキー。目標は吉原寛人騎手です」と、勝利ジョッキーインタビューで答えてくれた。今からこんな英才教育を受けているのだから、数年後はかなり有望ですぞ。

　今回のこのイベントは、川崎競馬場長の田崎政司さんが金沢競馬場に遊びに行ったときに「ウチのイベントでできないかなあ」と思ったのがきっかけとのこと。というところから始まっての尽力のおかげで、川崎競馬場にはポニーレース目当ての人が数多く見られた。ということで私もこのイベントを開催してくれたことに感謝する意味をこめて、川崎でフェブラリーSの馬券を購入(手数料が川崎競馬場に入るので)。同じような人たちによって、ウインズ川崎の売上額も増えたかな？