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笠松競馬場

  • 2012年03月07日(水) 18時00分
 笠松競馬場の近くはよく通るのだけれど、笠松競馬場はとんとごぶさた。記憶をたどってみると、前回来たのは2010年の11月。ラブミーチャンが休み明けで臨んだ笠松グランプリの日だ。ということは、2011年は1回も笠松に突撃しなかったってことか。2010年は4回も笠松に行ったというのに極端だこと。そんなわけで、久々に笠松競馬場に突撃!

 といっても、場内の雰囲気は1年ちょっと前とまったく変わらず。唯一、前回と違っているなと気づいたのは、締め切り間際の音楽だった。以前は「潮騒のメロディー(By高田みづえ)」が優雅に流れるなかでマークカードを塗れていた。古いねえ。現在流れている曲はよくわからないけれど、自分としては口ずさめないので前のほうがよかったなあ。

 競馬場に到着したのは第8レースの締め切り7分前。急いで第2スタンド裏にある「大黒社」さんから予想を買い、急いでマークカードを塗って券売機に入れたら、3枚のうち1枚が消化されたところで締め切りとなってしまった。

「この間、発売プログラムの更新作業があって、それから締め切りベルとほとんど同時に締め切られるようになったんですよ。お客さん、みんなカンカンですよ」

 と、大黒社の一岡さん。私も「笠松は締め切りベルの1分後に本物の締め切りが来る」と思い込んでいたので、いきなり馬券が買えなくてビックリだった。あのですね、「売り上げが……」とボヤいている主催者さん、つまり自分から売り上げを減らす行動をしているってことが、わかっとらんのですか? 締め切りベルは発券機が鳴らしているわけではないのだろうし、機械が自動的に締め切り作業をする時刻の1分前にベルのタイマーを設定すればいいだけではないの? 客は困惑、自分は損。誰のためにもなってないじゃないですか!

からあげ串、安くて美味しい

からあげ串、安くて美味しい

 私は馬券の買い目がなかなか決まらないタチなので締め切りにはよく間に合わないが、それでも締め切りベルの時間が近づけば踏ん切りがつく。だから「ベルと同時に締め切り」を徹底されると、私は馬券を買えなくなる率が高くなるのだ。「早く買えばいいだけだろ」というのは正論だけれど、今の公営競技は「売りもらし&買いもらし」をなるべく減らすことが重要になっているんだから対策は必要でしょ。ちなみにそのレースではハズレマークカードが手元に残ったから、個人的には買えなくてよかった、ということになった。でもそれって本末転倒。その本末転倒なお金で、笠松に来たら必ず食べる「からあげ串」を買ってみた。

 そんな話を大黒社さんとブチブチ言い合ってから、メインレースはきちんと購入。最終レースにも参加して、収支はマイナスながらも笠松競馬を堪能することはできた。

 最終レース終了後は「地方競馬でもっとも遠征している厩務員(?)」こと、三谷さんがいる厩舎を訪問した。笠松は競馬場から約1kmのところにも厩舎があるが、三谷さんの厩舎は競馬場に隣接している。

「いま、ぼくが担当している馬のなかで、いちばんかわいいのはコロ(コロニアルペガサス)ですねえ。この間、男4頭に囲まれて高知まで遠征してね〜」

三谷さんの愛馬、コロニアルペガサス

三谷さんの愛馬、コロニアルペガサス

 3歳時には浦和の桜花賞で3着からはクビ差で4着に入った実力馬。旅また旅の競走生活だったが、最近は笠松での出走も増えている。三谷さんはJRAで4着に2回入ったルンタノチューも担当している。

「これから帰るの? 日曜日の府中にルンタが出るから、馬運車に一緒に乗っていけばいいのに」

 うーん、本当はそうしたいんですけれど、今回はちょっと無理。でもそのうち馬運車の旅は体験したいなあ。馬と一緒に東西南北。これからも笠松から全国を飛びまわる活躍馬が登場することを期待したい。

 そうそう、全国を旅するトウホクビジンは3月3日に放牧先から戻ってきて、そろそろ戦線に復帰とのこと。リフレッシュ後の活躍にもぜひご期待を!

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、4月からは同じくグリーンチャンネルの新番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。

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