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門別競馬場

  • 2012年03月14日(水) 18時00分
 今年は雪がどえらく多いと天気予報などで聞いていた北海道地方。確かに新千歳空港に着いてみれば、3月初旬にしては積もった雪に厚みがあるような気がする。でも育成牧場の人に聞いてみれば「冬に雨が降るより雪のほうが断然いい」とのこと。雨は夜になると地面を凍らせてしまうが、雪ならそれをどけてしまえば馬場はほとんど無傷だからだそうだ。

 ただし、どちらにしても水分の除去作業は必要。それは門別競馬場も同じで、午後2時だというのに内馬場に2台、本馬場に2台、ウッドチップコースに1台のハロー車が馬場慣らしをしていた。

雪が多くハロー車大活躍

雪が多くハロー車大活躍

 すべては馬場を凍らせないため。そういえば某育成牧場の社長が「きのうは徹夜でハローがけをしていましたよ……」とボヤいていたことがあったっけ。ということは、門別競馬場のハロー車も未明の調教開始まで動き続けているのかも。冬の北海道は、寒さのほかにも戦わなければならない相手が存在するのだ。

 という状況なので外は冷え冷えだが、スタンドのなかはあたたか。おや? 馬券発売機が新しくなっている! そしてマークカードも大井、川崎、浦和で導入された、全国の競馬場名が入っている新型に代わっている。そのマークカードをよくよく見れば、南関東で見たときには存在していた「荒尾」の欄がなくなっているではないですか……(涙)。

 それはともかく、この日の門別競馬場では、帯広と船橋を発売中。今までは「他場発売」の欄をマークする必要があって、間違いのもとになることも多かった。それがこれからなくなるのは歓迎だろう。ということは、今までの「ホッカイドウ競馬」のロゴが入ったマークカードは廃止。ならば、まだ新マークカードが導入されていない場外発売所に行って、それをゲットしてこなければ!

こちらゲストルームになる予定

こちらゲストルームになる予定

 その前に、旧スタンドと新スタンドの間に建設されている2階建ての建物の様子を見てみる。ベランダもあるし、これも観覧場所のひとつになるのかなあ?

「ゲストルームとして使用する予定です。でも、ゲストの意味をどこまで広げるのか、まだ決まってはいないんですよ」と、教えてくれたのはホッカイドウ競馬の職員さん。いわゆる「指定席」になる可能性も残っているとのことだが、門別競馬場には特別に作られた馬主席がないわけで、ここを馬主サロン席風にすれば馬主さんの足が向く回数も増えるかも。

 新年度に向けての最初の2歳能検は、3月下旬からスタートするとのこと。2歳馬は3月12日現在、昨年より多い頭数が門別競馬場に入厩しているそうだ。そこに「外厩」で鍛えられている馬たちが加わるから、今年もやはり、ホッカイドウ競馬の2歳戦はレベルの高い戦いになることだろう。

Aiba静内の券売機

Aiba静内の券売機

 さて、門別競馬場に突撃した翌日は、旧マークカードをゲットするために「Aiba静内」に突撃!新マークカード導入ということは、今までの機械はお役御免ということになるのかなあ。となれば、裏が黒い厚紙の馬券ともサヨナラということになってしまうのか?

 なんとなくそれはさみしい気がするけれど、時代の流れだから仕方がないか。それはともかく、さっそく馬券を買いますか。今日の発売は船橋と笠松の全レース。じゃあ両方の6レースを買いましょう。

 ……うおお、船橋を買ったつもりが笠松になっとるじゃないか! どうやら船橋は「他場発売」を塗らないで、笠松は「他場発売1」を塗ることになっているらしい。発売機のところにわかりやすく書いておいてくれよ〜!!

 こっちは船橋が「他場発売1」で、笠松が「他場発売2」を塗るものと思い込んでいたわけですよ。だから船橋用のマークカードは全部、笠松競馬の馬券に変身……。おかげで全部ハズレでやんすよ。やっぱり新マークカードのほうがわかりやすいぞ!!

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グリーンチャンネル・中央競馬中継キャスターを経て、4月からは同じくグリーンチャンネルの新番組「競馬ワンダラー」の案内人を務める。そのほかにも生産牧場や育成牧場の取材、執筆、各地の競走馬セリ市の進行役も。3月には単行本「廃競馬場巡礼」を上梓。競馬のよき語り部としての研鑽を積んでいる。

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