スマートフォン版へ

関東馬に不利なサマーシリーズ…こんな改革案どうですか?/トレセン発秘話

  • 2014年07月24日(木) 18時00分


◆関東の陣営はサマーシリーズに無関心

 06年からスタートしたサマーシリーズも今年で9回目。従来の2000、スプリントに加えて、一昨年から「マイルシリーズ」も新設されるなど、JRAは夏競馬の盛り上げを図ってきた。ただ、施行者サイドの努力を承知で言わせてもらうと、美浦トレセンでサマーシリーズを意識する声は残念ながらほとんど聞かれない。栗東がどうかは知らないが、この企画に対する現場のチャレンジ精神がほとんど感じられないのが実情である。

「そりゃそうだろう。美浦の馬がサマーチャンピオンになることはまれなんだから。我々にしたら別世界のイベントだよ」

 宴会野郎の問いかけに素っ気なくこう答えたのは国枝栄調教師。師はそもそもの設定が東と西でイーブンでないと力説する。

「関東からサマーチャンピオンが出ないのは、美浦と栗東で立地条件が違いすぎるのが原因。中京、新潟は向こうのほうが断然近いし、輸送のリスクが高い小倉などは関東馬が狙える舞台ではない。スタートから競争意識を持てないのに、夏場にそこまでシャカリキになれと言われてもねぇ」

 確かに競馬はまず馬の体調ありき。そこを優先してレース選択する限り、関東馬が必然的に分が悪くなるのは避けられないことでもある。

 ならば、いっそのこと、こういう手はないかとも思う。ローカル開催場の重賞連対馬、及びオープン勝ち馬が優先的に出走できる3重賞(2000、マイル、スプリント)を新潟最終日に新設。その最終決戦の優勝馬をサマーチャンピオンとして認定するのだ。

 ボーナス分を賞金に加算すればかなり魅力的なレースになるだろうし、場数勝負ではないため馬の消耗も抑えられる。むろん各ローカルの地元ファンが盛り上がれること間違いなく、夏のビッグイベントとして注目度は飛躍的に上がるはずだ。

 果たしてこれは絵空事か。少なくとも一考の余地はある気がするのだが…。
 (美浦の宴会野郎・山村隆司)

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

2010年に創刊50周年を迎えた夕刊紙。競馬確定面「競馬トウスポ」(大阪スポーツは「競馬大スポ」、中京スポーツは「競馬中京スポ」)は便利な抜き取り16ページで、中身は東スポグループだからこその超充実ぶり。開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載しています。

関東・舘林勲、大阪・松浪大樹の本紙予想のほか、記者による好評コラム(「一撃・山河浩、馬匠・渡辺薫など)、そして井崎脩五郎、爆笑問題の田中裕二、IK血統研など超豪華執筆陣の記事も読みごたえたっぷり。馬券作戦に役立つ情報が満載です。

関連サイト:競馬トウスポWeb

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング