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JBCクラシック

  • 2014年11月02日(日) 18時00分


※JBCスプリント、JBCレディスクラシックはバックナンバーより御覧ください。

 JBCクラシックは、JRAのメンバーがいきなり若返った。ワンダーアキュートこそ8歳だが、ホッコータルマエが5歳で、4歳馬3頭に、3歳のカゼノコが繰り上がって、中央勢はすべてGI/JpnI勝ち馬というメンバーが揃った。

 臨戦過程やさまざまな条件などを考えると、8歳でもワンダーアキュートが優位に思える。一昨年川崎のJBCクラシックを勝って以降、GI/JpnIを中心に使われ、ここまで3着を外したのは今年のフェブラリーSでの6着だけ。衰えは感じられない。その6着も、勝ったコパノリッキーから0秒5差だった。今年も帝王賞を制し、今回はそれ以来となるが、川崎のJBCを勝った時が5カ月半振りで休み明けということなら不安はない。今回もここを目標にしっかり乗り込まれているようだ。

 帝王賞ではワンダーアキュートに2馬身差をつけられたコパノリッキーが、あらためて盛岡の2000mでどうか。帝王賞以来ということではワンダーアキュートと同じだが、目標としていた南部杯に間に合わなかったという影響はあるかもしれない。昨年後半の凡走が砂をかぶった影響とも言われており、そういう意味では行く馬を行かせてマイペースで外目を追走できる枠に入ったのは、この馬にとってはレースがしやすい。ただ調教過程からは、中京のチャンピオンズCが目標という感じはある。

 クリソライトは、昨年のジャパンダートダービーでは強いレースを見せたが、その後の凡走は、「休養から戻って馬がまったくよくなくなっていた」(音無調教師)とのこと。それを1年かけてなんとか立て直したのがマーキュリーC。2着だったとはいえ、今回と同じ舞台でレコード決着での善戦ということではいい経験になったはず。そして日本テレビ盃は格下相手に完全復活といえる勝利。コパノリッキーと初対戦ということでは、あらためて世代のダートチャンピオン決定戦ともいえる。

 ディフェンディングチャンピオンはホッコータルマエだが、ドバイでの大敗の影響がどうか。調教過程から、この馬もチャンピオンズCが本気の狙いのように思う。

 クリノスターオーが回避したことによって繰り上がり出走となったのが3歳のカゼノコ。古馬とは初対戦で、しかも一線級が相手となると、あまり強気にはなれない。

 ベストウォーリアは、南部杯を断然人気で圧勝したが、コパノリッキーが回避してGI/JpnI勝ち馬不在というメンバーでのもの。距離適性も1800mがギリギリのようで、中央勢はGI/JpnI勝ち馬ばかりというメンバーに入って、この距離では分が悪い。

◎ワンダーアキュート
◯コパノリッキー
▲クリソライト
△ホッコータルマエ
△カゼノコ
△ベストウォーリア

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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