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春の角居牝馬祭りとMAZDAと横山典と石橋脩

  • 2015年04月23日(木) 12時00分


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マイラーズC・春の角居祭り
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今さらだけど、念のためさらっておくと、
去年はディープインパクト産が1人気〜4人気を独占して、1着・2着・3着・5着と掲示板をほぼ独占した。

1着 ワールドエース 3人気
2着 フィエロ 1人気
3着 エキストラエンド 2人気
5着 オースミナイン 4人気

京都のマイル重賞ではディープインパクト産をナイガシロにできないのは、もはや常識だけど、去年の結果を見せられると、ナイガシロどころではないような気になる。

「強い牝馬はジャパンカップを目指し、強い牡馬はマイルチャンピオンシップを目指す」

これは古馬になったディープインパクト産の目指す場所を格言風にしたためたもの。
ちょっと皮肉っぽく読めてしまうかもしれないけれど、そういうつもりはま〜〜ったくない。あくまでも強い牡馬のことであって、超強い牡馬のことではない。超強いディープ牡馬はもちろんジャパンカップを目指すはずだからだ(エンタメ性の強い馬もジャパンカップを目指す)。

実際、去年のマイルチャンピオンシップもディープインパクト産牡馬のてんこ盛りで、6頭出走して、1着・2着・4着・5着と掲示板をマイラーズCと同じようにほぼ独占した。

1着 ダノンシャーク
2着 フィエロ
4着 トーセンラー
5着 エキストラエンド

1着のダノンシャークは、去年のマイラーズCには出走してなかったけれど、3年前、2年前のマイラーズCには出走していて、2着、3着だった。

ちなみにジャパンCに出走したディープインパクト産の牡馬は2頭で、スピルバーグ3着、ディサイファ15着だった(牝馬は3頭で4着・5着・11着)。スピルバーグはディープインパクト産で最先着したのだから、超強いディープ古馬牡馬でいいし、ディサイファはエンターテイメントでよろしいのではないか。

とにかく、京都マイル重賞のディープインパクト産は絶対にナイガシロにできないというわけだ。マイラーの春の目標は、安田記念だろうけど、ディープインパクト産牡馬の目標は、実はひそかにここなんじゃないかと勘繰りたくなるほどだ。

今年も4頭が登録し、3頭が出走しそうだ(ダノンシャーク回避)。
フィエロ     予想1人気
エキストラエンド 予想6人気
ヒストリカル   予想10人気

去年よりは人気にバラつきがある。けれどナイガシロにはしにくい。
ダノンシャークの例を出すまでもなく、京都マイルに強い馬は何度も馬券になるからだ。

京都マイル成績
フィエロ 1-2-0-0
(ダノンシャーク 2-4-3-1)一応
エキストラエンド 1-1-1-1
ヒストリカル 初出走

うむ、やっぱりナイガシロにしにくい。
っていうか、1人気予想のフィエロは外しにくい。

とはいえだ。
今年は別に気になる馬もいる。

角居厩舎のディアデラマドレが気になってしょうがない。
理由は、角居厩舎の牝馬だからだ。

この春の角居厩舎は、自慢の牝馬を牡馬にぶつけている。
そして結果も出している。

阪神大賞典 G2
デニムアンドルビー 54キロ 7人気2着
産経大阪杯 G2
ラキシス 55キロ 4人気1着

「デニムアンドルビーは54キロでポテンシャルを上げてくる」のではないか? と阪神大賞典の週に書いた。これは、牡馬と何キロ差だから有利という意味ではない。あくまでも自身のポテンシャルを上げる重量という意味だ。デニムアンドルビーのそれは54キロまでではないかと過去歴からは読めた。

何年か前の別定戦の重量改定で、牡馬は59キロ、牝馬も(混合GIを勝ってでもいない限り)56キロにはならなくなった。昔はマイラーズCに牝馬のスイープトウショウが56キロで出走していたけれど(2着)、今は最大で55キロだ。角居厩舎はその恩恵を上手く利用しているようにも思える。

ディアデラマドレは今回54キロで出走できる。
ディアデラマドレは、牝馬限定のハンデ戦を56キロで勝っている。だから54.5以上では馬券にならなかったデニムアンドルビーとは違うかもしれない。けれど、牡牝混合の重賞を54キロで出走できるのは大きいのではないか。

デニムアンドルビー・ラキシス・ディアデラマドレ……、
角居厩舎の古馬牝馬三頭は、それぞれに春のG1の目標レースがあるかもしれないけれど、その前哨戦の牡牝混合のG2で、2頭はきちんと結果を出してきている。

こうなったら、3頭目のディアデラマドレにも期待しないわけにはいかない。

角居厩舎はマイラーズCに3頭も登録している。相変わらずの厚みだ。
エキストラエンド
フルーキー
ディアデラマドレ

エキストラエンドは上記したようにディープインパクト産でナイガシロにはできない。フルーキーももちろんナイガシロにはしにくい。
しかし、それでもディアデラマドレにそそられるのは、最近母ディアデラノビアに似てきているようにも思えるからだ。

ディアデラノビアは、強烈な末脚を武器にオークス・エリザベス・ヴィクトリアマイルを3着した馬だ。G1は勝てなかったけれど、重賞は3勝している。
早い時期から重賞で活躍した母ディアデラノビアに比べて、ディアデラマドレの成長は遅かったかもしれないけれど、去年の後半からの走りは母を彷彿とさせる。

実際、エリザベス女王杯3着、愛知杯1着(G3)はディアデラノビアと同じ着順だし、
マーメイドS1着(G3)、府中牝馬S1着(G2)と合わせての重賞3勝は母に並んでいる。

だとするならば、ディアデラノビアが3着しているマイラーズCでも同じように好走すると考えてもいいのではないか?

角居厩舎・春の牝馬祭り・G2挑戦シリーズ・第3章
ということで、
自分はディアデラマドレに期待してみようかと思っている。

ちなみにディアデラノビアはマイラーズCを3着して、ヴィクトリアマイルに出走し、3着している。ここでディアデラマドレが3着するようなら、ヴィクトリアマイルでの好走も期待できるのではないか?

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マイラーズC注目馬
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ディアデラマドレ 春の角居牝馬祭り

テイエムタイホー 松田が騎乗するから。
全6勝中4勝が松田で、この馬を一番わかっているのはおそらく松田。
2連勝中の1600も松田騎乗。
いくつか不安材料はあるかもしれないけれど、松田騎乗ならば、魅力の方が大きい。
メンバー的にも逃げか番手を取れそうで、予想7人気ならば、買ってみたい。

シルポートが逃げ切ったのも7人気だった。しかも6歳。
テイエムタイホーが逃げ切っても不思議じゃない。
鴨川と神田川を地下で結ぶ秘密の寄合所では、松田をときどきMAZDAと記したりしている。その方がなんだか速そうだからだ。
久しぶりにゴール前でMAZDAと叫んでみたくなってきたぞ……。

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フローラS注目馬
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ディアマイダーリン 横山典 菊沢厩舎
エバーシャルマン  石橋脩 堀厩舎

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福島牝馬S注目馬
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パワースポット   横山典 菊沢厩舎
オメガハートロック 石橋脩 堀厩舎

重賞で1人気以外の横山典を一ヶ月買い続けている。しかしご承知のとおり、すべて馬券圏外。
馬券になったのは1人気だったマスクトヒーローの3着のみ。つまり買わなかったレースだけで馬券になったわけだ。

ディアマイダーリンは予想1人気。
パワースポットも予想1人気。
どちらも菊沢厩舎。横山典とは結びつきが強い。

困った! まいった! ギブ!
今年の3歳世代は1人気の取りこぼし世代だけれど、馬券圏内にはけっこう来ている。
パワースポットの調子のよさを考えると、取りこぼしても馬券圏内で踏ん張りそうにも思える。

ならば、相手探し。
堀厩舎の馬に連日騎乗する石橋脩でなんとかなったら、愉快だ。
先週は、裏ドゥラが乗ったけれど、石橋脩だって、ある意味で裏ドゥラだ。

オメガハートロック 予想6人気
エバーシャルマン  予想9人気

ドゥラメンテを一生懸命育てた(?)石橋脩騎手へのねぎらい依頼の可能性もないとは言えないけれど、そこを自力でなんとかしてこそ、石橋脩への信頼は増すはず。

福島牝馬S 横山典×石橋脩
フローラS 横山典×石橋脩

どっちか1つ来れば十分だ。

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競馬専門誌・競馬王の元本紙予想担当。今は競馬王その他にて、変な立ち位置や変な隙間を見つけて、競馬の予想のようなものを展開中のニギニギ系。 著書はなし。最新刊「グラサン師匠の鉄板競馬 最前線で異彩を放つ看板予想家の鉄板録」に再び間借りして、4年ぶりに全重賞・根多の大百科的なものを執筆。

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