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距離適性に斤量有利でコーリンベリー/かきつばた記念

  • 2015年05月03日(日) 18時00分


◆初タイトルのチャンス到来

 グレード別定で、中央馬にGII/JpnII以上の勝ち馬が不在というメンバーだと、俄然斤量的に中央馬が有利という感じになる。

 前走京葉Sで55kgを背負って牡馬相手に圧勝しているコーリンベリーが、牝馬とはいえ52kgというのはいかにも有利に思える。しかもダートの1400m以下は7戦して6連対。唯一連対を外したのは、3歳の7月という早い時期にプロキオンSで古馬に挑戦してのものだけに、これは度外視できる。この路線でトップクラスのベストウォーリアやセイクリムズンがJpnIのかしわ記念に出走ということもあり、ここは初タイトルのチャンスだ。

 印は対抗だが、差のない2番手にレーザーバレット。前走京葉Sでの直線一気は鮮やかだった。直線の短い名古屋でどういうレースをするかだが、名古屋は直線が短いぶんコーナーがそれほどきつくなく、向正面からスパートで差し切れるのではないか。ダートの追い込みということでは今でも話題になるブロードアピールも、2001年のこのレースでは好位追走から早めに前をとらえてというレースぶりで勝っている。

 メイショウコロンボは、前走名古屋大賞典で、一旦は並びかけられたアジアエクスプレスを差し返してという見事な勝ち方だった。1400m戦はすでに園田の兵庫ゴールドトロフィーを制しており、コーナーを4つ回る地方のコースなら対応可能。これといってマイナス材料はないのだが、上記2頭の前走も印象的だったことから、押し出される形での▲。あっさり4連勝ということがあっても驚けない。

 地方の期待は地元のピッチシフター。昨年のこのレースはどろどろの馬場で4着。佐賀のサマーチャンピオンでエーシンビートロンの2着など、ダートグレードで中央の一線級と何度も対戦しているという経験は大きい。

 ジョーメテオは、兵庫ゴールドトロフィーでメイショウコロンボを一旦は完全にとらえてという場面があっての2着。その後も黒船賞4着、東京スプリント5着とまずまずの好走を見せており、9歳とはいえ相手がGIII勝ちまでというメンバーなら通用する可能性はある。

 同じく9歳のエーシンビートロンは、昨年夏のサマーチャンピオンを制しているが、このメンバーに入ってどうだろう。

 兵庫のエナエビスは、トライアルの東海桜花賞ではピッチシフターをハナ差でしりぞけての勝利。ただダートグレードは今回が初挑戦で、経験的なところから印を落とした。

◎コーリンベリー
◯レーザーバレット
▲メイショウコロンボ
△ピッチシフター
△ジョーメテオ
△エーシンビートロン
△エナエビス

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1964年生まれ。グリーンチャンネル『地・中・海ケイバモード』解説。NAR公式サイト『ウェブハロン』、『優駿』、『週刊競馬ブック』等で記事を執筆。ドバイ、ブリーダーズC、シンガポール、香港などの国際レースにも毎年足を運ぶ。

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