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中央でのダート重賞実績がJBCクラシックのポイント

  • 2018年11月02日(金) 18時00分

ケイティブレイブの実績は他馬を大きく凌駕するが…


 JBC3競走から、レースの格を意識してJBCクラシックを取り上げたい。人気はケイティブレイブだろう。帝王賞で負けたゴールドドリームは不在で、中距離路線の実績では他馬を大きく凌駕する。

 脚質的に自分でレースを作れるタイプだし、枠も無難なところを引いた。問題があるとしたら中央でのダート重賞実績。中央と地方のダートの違いというのは、イメージほど大きいものではない(少なくともレース結果に表れるかどうかについては)。ただ、中央側での実績がないまま人気というのは多少引っかかる。

 サンライズソアも人気はありそう。テイエムジンソクの出方次第だがハナへ行ってもいいと思うし、このコースはクラスを問わず前有利だ。実際にはGIでまずハナに行かないルメールだから2〜3番手になると思うが、そこが消極的になりすぎて位置が下がると結果もこじれてくる危険がある。

 オメガパフュームは若さと伸びシロが魅力。展開的に受け身の立場ではあるが、上位人気の逃げ先行馬が互いに負荷をかけすぎた場合に出番がきそう。サンライズソアとの斤量差は4.5キロ→2キロとなるが、前走の着差が0.3秒なので、2頭が近い着順・着差になっても不思議はない。

 アポロケンタッキーは走るときと走らないときのギャップが大きくて扱いづらいのだが、このところ成績が再上昇しているのはなにより。ただ、どれだけ良いジョッキーが乗るにしても、精神的に難しいところのある馬でのテン乗りは不安要素。前走(モレイラがテン乗り)のように順調にゆけばよいが。

 逆にサウンドトゥルーは大野騎手に戻っての参戦。最近の雰囲気だと勝ちきるところまでは厳しいだろうが、ある程度は伸びてくる馬。3着の可能性は捨てきれない。

 ノンコノユメはもともと中距離もこなしていた馬。ただ最近はマイル前後にこだわっていたし、ここ2走が案外。脚抜きの良い馬場になればヒモとして検討しなければならないが。

 テイエムジンソクは一時の輝きを失ってしまっている状況。もう開き直れる立場なので、思い切った逃げを見せてもよいのではと思う。クリソライトはデキがすべてだろう。調教内容やコメントを見ると強気には買いづらいか……。

 個人的に穴で注目しているのはセンチュリオン。このコースの内枠馬はとりあえず手を出してみる価値がある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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