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【ローズS予想】上位不在のオークス組か、勢いに勝る上がり馬か

  • 2020年09月18日(金) 18時04分

春に大敗で格下感も履歴では足りておかしくない


 ローズSといえばオークス上位組が順当に来ることも多いのだが、今年はオークス1〜3着馬が不在。上がり馬タイプとどちらを取るかという楽しみが出てきた。

 オークスでの最先着はリアアメリア。久々に良いところを見せたし、距離がマイナスにならないことも示した。展開に左右される面はあるが、この馬が勝って単純なところに正解があったという結末も考えられる。

 オークスで人気があったということでは、まずデゼル。例年苦戦する馬が多いスイートピーS組だったし、経験不足や内枠もあったので、オークスはノーカウントにしてみたい面もある。これも自分で競馬は作れないタイプだがキレ味はあるので、差しタイプに展開が向いたら上位争いが望める。

 クラヴァシュドールもオークスで上位人気だったが大きく崩れた。安定した馬が崩れた後というのは心配なのだが、休んでリセットできるタイミングだったのはよい。位置で勝負もできる馬なので、阪神外回り1800mでなく中京2000mという今年の事情を他の有力馬より生かせそうだ。

 リリーピュアハートはオークスの先着順でいうと2番目。ディープインパクト産駒だが速い上がり歓迎という感じでもないので、今年の条件はこの馬にとっても悪くない。

 上がり馬タイプではフアナが人気になりそうだ。フローラS3着だから1勝クラス勝ち直後とはいえ能力の保証がある。このレースの1勝クラス組はキャリアが浅いほうが走っている傾向があり、キャリア4戦のこの馬は有力候補。できれば前走くらいの位置取りでレースを進めてみたい。

 個人的に穴で期待しているのがフィオリキアリ。桜花賞・オークスで大敗しているので格下感があるが、それを言ったら今年のオークス組もみな良い結果だったわけではない。上位人気で2勝クラスを勝ってきたという履歴は、例年の相場だとここでも3着になら足りてきておかしくないものだ。

 もう1頭複穴候補を挙げるとしたらラインオブダンス。ここまで大崩れしていないので、極端な展開になって差しタイプの有力馬が揃って来なかったときの3着あたりに期待したい。坂井騎手は過去にこの馬の騎乗歴もあるし、4着だったアルテミスSにしてもそこまで大きく負けてはいない。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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